皆様、こんにちは!
ジャケ買いワインソムリエの岩本すずかです。
1年を通して暮らしを彩る、季節のイベント。コロナ禍においても美味しいお料理とワインで乾杯すれば、気持ちも晴れやかになりますよね。
2月といえば・・・やはり節分と、バレンタイン!
今回は、節分に頂く海鮮恵方巻に合う白ワインと、ストーリーも味わいもバレンタインにピッタリのジャケ買いワインをご紹介します。
目次
”ジャケ買いワイン”選びのポイントは3つ
私の経営するワインショップWine and Weekendは、ジャケ買い=ラベルデザインがユニークなワインの専門店をコンセプトとしています。
ワイン初心者でも楽しく選べるような、思わずクスッと笑ってしまうお茶目なデザインや、上質な絵画のように美しいデザインなど、当店内に入ると色とりどりのラベルを纏ったワイン等が目を楽しませてくれます。
こだわりのラベルデザインには、ワイン生産者も熱い想いが込められているものも・・・裏に隠されたストーリーを知るとよりワインを身近に感じることができます。
もちろん中身の方も、ソムリエがセレクトし味わいは美味しく、農薬等の使用に留意して造られ身体に優しい物をセレクト。
今回ピックアップする2つのワインも、まさにこれら「可愛くて、美味しくて、身体に優しい」という3つのポイントを満たしている素敵なジャケ買いワインです!
1.海鮮恵方巻に合わせたい「キュヴェ・ギョタク」
フランス北部の銘醸地、アルザス地方。この地で1930年頃に創業したワイナリーを、1995年にマルクさんとクリストフさんの従兄弟同士の二人が継承し「クリストフ・ミットナット」が誕生します。
彼らが造り出すキュートな(?)お魚マークの白ワインの名は、なんと「キュヴェ・ギョタク」。
(引用:輸入元ヌーヴェル・セレクション株式会社HPより)
ボトルの形はいわゆるアルザス型。スリムでシュッとしているのが特徴です。
なぜこのような名前とラベルデザインになったのでしょうか?
お寿司とのマリアージュを探究
実は生産者のクリストフさんの奥様は、日本人の由佳さん。赤坂のフレンチレストランでスー・シェフとして働いたのち、2002年に結婚し渡仏。以来ワインメーカー兼マダムとして、ご活躍されています。
(引用:輸入元ヌーヴェル・セレクション株式会社HPより)
ご夫妻が長年取り組まれているテーマは、「お寿司に本当に合うワインは何か?」ということ。
「一口にお寿司に合うと言っても、お魚だけではなく、酢飯、わさび、しょうゆ、ガリとも合わなくてはなりません」とお二人は言います。
お寿司を構成する全ての要素を、マリアージュに考慮する細やかさです。この研究から辿り着いたのは、アルザス地方を代表するブドウ品種、5種類をブレンドすることだそう。
(リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ミュスカ、ピノ・グリ、ピノ・ブラン)
「ブレンド比率は企業秘密です(笑)。生産年によって比率も変わります。」
その年のブドウの出来具合を見て、ベストなワインを造られているのです。
味わいが語る、自然派の優しさ
彼らはワインの自然的な造りを実践します。
ワイナリーを継承後の早くも3年後、1998年にはビオロジック(オーガニック)栽培を開始し、翌1999年より厳格な自然派栽培であるビオディナミ農法に転換、2013年には認証制度の「demeter」を取得しています。
「ビオディナミにしてから、鹿やイノシシが畑に入ってくるようになりました。それと、畑に野生のチューリップが咲いたり、野いちごが実るようになったんですよ」。
「アルザスはぶどう品種のバラエティが豊かで、和食はもちろん、多種多様なお料理に合わせることができます。そのマリアージュの楽しさ、そして美味しさを、ひとりでも多くの方に知っていただければと思います」(由佳さん・ミットナットさん)。
科学的なものに頼らない農法から生まれるワインは、まさにクリアでスッと身体に馴染むような味わい。
お寿司(恵方巻)はもちろんのこと、お出汁を使った煮物などにもマッチします。和食の繊細さを邪魔しない、旨味たっぷりの優しさ溢れる白ワインです。
むふふ、お昼からワイン片手に恵方巻きをガブリ・・・♪
注)2019年8月より夫妻によって新ドメーヌ「テール・デトワール(「星々きらめく土地」)」が設立され、「キュヴェ・ギョタク」はそこに承継されています。
2.バレンタインには、感謝の気持ちをワインに込めて
節分に続いて、2月のもう一つのお楽しみといえばバレンタインですよね。
こんな南フランスの赤ワインはいかがでしょう。
その名も「マイ・ラブ」。
(引用:輸入元株式会社ヴィントナーズHPより)
「ん??”ジャケ買い”にしては地味・・・・」との声が聞こえてきそうですが、
こちらはラベルの余白に、贈る方へのメッセージを自由に描くことができます!
こんな感じで描いてみました〜
ちなみに裏ラベルには可愛いハートマークが。
このワインを造るのは「キュヴェ・ギョタク」同様、ラブラブなご夫妻のローランさんとエマニュエルさんです。
(引用:輸入元株式会社ヴィントナーズHPより)
フランス人の夫ローランさんは元地質エンジニアで、いわばワイン造りにおいて大変重要な”土壌”の目利き。
そして妻のエマニュエルさんは葡萄栽培・醸造学・さらにワインコマースを学んだカナダ人の女性。
元来ワイン好きの二人はカナダで出会い、そしてプロヴァンスで1番美味しい赤ワインを造ろうと決意しました。こうして1997年に誕生したワイナリー『デュペレ・バレッラ』、それぞれの苗字を並べて名付けられています。
彼らのワインに対するポリシーは、
「農薬はできる限り使わない」
「電気機械を一切使わずに伝統的な製法で造る(=NoWat製法)」
ということに加え、
「熟成の樽は一流のものを」。
あの超高級ワイン”ロマネ・コンティ”で有名なDRC社から古樽を譲り受けるため、ローランさんは何度も手紙を送り続けやっと面会が許されます。さらにとても細かな質問を繰り返し行われた末に、熱意がとうとう伝わり認められたというエピソードは、彼のワインに対する真摯な姿勢をよく表しています。
実は数年前に来日された際、当店にも遊びに来て下さいました。
とても穏やかな優しいお人柄。
何と偶然にも当店スタッフのフランス人のご主人と、南仏の街トゥーロンで同郷!遠い異国・日本の下町でまさか出会うとは・・・
壁にサインをお願いすると・・・
自分のワインのラベルと同じ絵を描いてくれました〜お茶目!
(これは彼らのワインの一つ「クロ・ド・ラ・プロキュール」輸入元I-WINE HAPPINESS株式会社)
2.バレンタインのギフトに
「マイ・ラブ」は、
”支えあい、いつくしみ合う恋人たちや夫婦がワインを飲みながら
幸せな時間を過ごして欲しい”
というローラン&エマニュエルご夫妻の想いから生まれたワインです。
味わいも、凝縮した果実味とスパイス感、まろやかなコクがあり、チョコレートにもよく合いますよ。
(ブドウ品種:シラー40% グルナッシュ30% カリニャン15% カベルネ・ソーヴィニヨン15%)
季節のイベントをジャケ買いワインで楽しむ
リモートワークやステイホームで増えたおうち時間。家でもハレの日の食卓を上手に演出し、ユニークなジャケ買いワインのデザインとストーリーでぜひ楽しんでみてくださいね。
今回ご紹介しましたワインは、当店ネットショップでもご購入頂けます。
https://wineweekend.theshop.jp/
Wine and Weekend
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