4月に入り徐々に気温も上がり、気付けばすっかり春。
季節の変化を感じ取ったブドウ達は、待ってましたと言わんばかりに芽吹き、すくすくと生長を開始している。
目次
発芽前
(発芽寸前の芽)
発芽期に近づくにつれ、樹体内では樹液が流動し、生長を始めようとする芽に大量の養分を供給している。
(主な成分は糖や糖アルコール、アミノ酸などの窒素化合分、無機物およびホルモン物質など)
樹液が流動し、樹体内に水分が充分に満たされ、地温が12度以上および平均気温が10度以上を持続するようになると、芽を形成する組織が細胞分裂して萌芽原基が生長し発芽をみると言われる。
発芽期と樹液流動
発芽期と樹液流動期はブドウ生育の初期段階で、生産性を占う大事な時期と言われている。
これらの時期は、品種や気象条件あるいは樹体内の栄養条件によって左右され、同じ園内でも個体差があり、場合によっては同一樹内でも差異がみられることもある。
新梢生長と貯蔵養分の利用
新梢の生長には同化養分である炭水化物と、根から吸収される無機養分の両方が急速に利用されるが、発芽および新梢生長期間には光合成を行う事のできる葉がないため、前年に生産された貯蔵養分(枝や幹などに含まれる)が利用されている。
芽かき
芽かきは樹体内栄養を調整するうえでもっとも大切な作業であり、新梢管理の第一歩であるとされている。
新梢の伸び方は樹勢や剪定の程度、施肥量、土壌条件などによって異なるため、充分に観察し、生育の状況により芽かきの時期、程度を考えなければならない。
新梢生長の初期、本葉6〜7枚くらいまでの生育は主として前年からの貯蔵養分により賄われているため、芽かきが早い程この貯蔵養分の浪費が少なく、経済的であるが、逆に早すぎると貯蔵養分の過剰により新梢が徒長し、品質や収量に悪影響を及ぼす可能性もあると言われる。
「新梢の伸びの強いものは弱く、、弱いものは強く」という基本原則に基づいておこなうが、やはりブドウ樹1本1本の樹勢が異なるため判断が非常に難しい。
写真は、新梢の初期生育を促す為に副芽をかく1回目の芽かき。
今後の生長
新梢の生長と共に畑内での作業も今後増えていく。
芽かき、誘引、草刈り、消毒防除など、生育状態を見ながら、出来る限りブドウ樹1本1本をしっかり見守りながら来年の本収穫を目標に作業を行っていくつもりだ。
(今年は若干の収穫あり)
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