皆様、こんにちは!
ジャケ買いワインソムリエの岩本すずかです。
2022年は寅年ですね!新年の乾杯にもぴったり、寅ちゃんのキュートなラベルデザインのワインをご紹介します。
目次
広大な国土のオーストラリア産
オーストラリアといえば、特徴は何と言っても広い国土!なんとヨーロッパ全体の7割にあたるほどです。
ワインの産地は国の南側に点在し、ワイン生産量は世界で常に10位以内にはランクインします。
栽培されるブドウの生産量は、赤ワイン用はシラーズ、白ワイン用はシャルドネがトップです。
またオーストラリアのワイン造りで特筆すべきは、伝統あるヨーロッパ諸国と比較するといわば「ライフスタイル」の延長としてワインメイキングをする生産者が多いこと。代々の家族経営で培ったトラディショナルなワイン造りや土地を守り抜くヨーロッパ流とは異なり、例えば大手ワイナリーの技術者が独立したり、都市部で資金を得たビジネスマンが転身して自らのワイナリーを興すなど「人生の選択肢」としてのワイン造りがオーストラリアワインの文化を築いています。
毎年リリース・干支ラベル!
さてご紹介するワインは、毎年お正月に向けてリリースされる干支ラベル。寅年にちなんだデザインがなんとも言えない可愛さ!
『オーバー・ザ・レインボー シャルドネ2021』
「うっすらと淡いわら色した香り豊かなシャルドネ。オーク樽からくるほんのりしたバニラ香が魅力を出します。ミディアムボディの味わいで果実味が白桃のように広がりシャルドネらしさを感じられます。今年は2021年産シャルドネを瓶詰め。天候にも恵まれ良昨年となりました。」
『オーバー・ザ・レインボー シラーズ2021』
「保存料無添加の状態で醸造、優しい色合いの中にも凝縮された葡萄の風味が口中に広がるシラーズ。赤い果実、ブルーベリー、ブラックベリー、などの味わい。”畑からそのまま葡萄をボトルに瓶詰めしたワイン”といえるその土地でできた味わいがします。21年は収穫が早まりましたが結果良昨年として終えることができました。無添加の良さを感じて頂ければというワインとなりました。」
(写真引用:輸入元vai&company様よりご提供)
過去の干支デザインも、こんなにほっこり系!
デザインを監修するのは、日本人絵本作家の谷口智則さん。パリでその手腕を見出され、数々の絵本で独自の世界観を表現されています。
家族経営の絆で造るワイン
この素敵なワインをリリースするのはどのような生産者なのでしょう。
州都シドニーから車で5時間、カウラ地区にあるウインダウリー・エステート。この地区では初の、いわゆる”ブティック・ワイナリー”(少量生産で高品質なワインを造る)です。
創業は1987年。それまで妻と共に穀物やブドウの栽培を行っていたデイヴィッド・オデアさんが、この地域で初めてのワイナリーを設立しました。
試行錯誤の中でのワイン造りが身を結び、やがて素晴らしいワインが生まれるように。現在では4人の子供たちも一丸となってワイナリーを盛り立てます。
創業者のデイヴィッドさん↓
今年の始めには現地でワイン業界の発展に尽力した功績を讃えられ、殊勲賞を受賞。
(写真引用・ワイナリーFBページより)
惜しまれながら今年5月7日にその81歳の生涯を終えられましたが、ワイン造りのスピリットは彼の家族へと受け継がれています。
カウラ地区での歴史的事件
戦争について少し詳しい方なら、ピンと来たかもしれません。ワイナリーを構えるカウラ地区は、戦時中に悲しい出来事がありました。
第二次世界大戦中の1944年8月5日、捕虜収容所において約1000人の日本人兵士達が大脱走を企てたという事件の舞台となったのです。
兵士達の武器は木の棒など拙いものばかりで当然のことながら成功するはずもなく、死者200人以上、負傷者100人以上、成功者は無し。
それほどまでに収容所での生活が辛いものだったのかというとそうではなく、相撲大会や学芸会などの催しがあったり、食事や病気の際の世話も十分だったといいます。
戦時下での、「捕虜になるのは屈辱的なこと」「囚われの身になるくらいなら自決しろ」という精神論が彼らをこの大脱走に駆り立てたとされています。
事件後にカウラの人々は日本兵達を手厚く葬り、そして日中友好の架け橋として「日本文化センター」を設立したり、「桜まつり」を開催したりするようになりました。
このウインダウリー・エステートでも日本でいう「お花見」のような形で、ワインと桜を楽しむイベントを開催しています。
(写真引用・輸入元写真引用:輸入元vai&company様HPより)
「オーバー・ザ・レインボー」に込められた想いとは
カウラ地区初のワイナリーとして、日本には特別な想いがあるウインダウリー・エステイト。
『オーバー・ザ・レインボー』は、カウラで栽培されたブドウを使用し、日本向けに醸造されたワイン。
ワイン、生産者、ラベルデザインの全てにおいて、”国を超えて架け橋となり繋がりを”という平和への祈りが詰まっています。
2022年も、平和に感謝、そして美味しいワインが楽しく飲めることに感謝しながら過ごしたいですね。
今年も「ラベルが可愛くて、美味しくて、オーガニック等身体に優しい」素敵な”ジャケ買いワイン”を皆様にご紹介させて頂きますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
『ジャケ買いワインのセレクトショップWine and Weekend』
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