フランス家庭料理研究家の竹本ともこです。
食卓を中心に、フランス式生活のアートをお伝えしています。
リヨンの人にかかわらず、フランス人にとって夏は心が浮き立つ季節。待ちに待ったバカンスシーズンです。旅行で避暑地を訪れる人も、旅行はしないでのんびり過ごす人も、普段よりもゆっくり一日を過ごして、美味しい食事を楽しむのは同じ。
今回は、そんな夏の食卓を彩る“3つの美味”をご紹介します!
目次
夏をもっと愉しむ美味1.ロゼワインとロゼ・パンプルムース
googoofooナビゲーターで「ジャケ買いワイン専門家」岩本すずかさんもご紹介されていますが、キリッと冷やしたロゼワインは夏の定番。
ロゼワインにグレープフルーツ(フランス語でパンプルムース)の果汁を加えたものがロゼ・パンプルムースです。
サングリアのようにグレープフルーツをロゼワインに漬け込むだけですが、本国では最初から果汁で割ってあるボトルも販売しているほどの人気。
バカンスのテーブルには必ずといって良いほどキンキンに冷えたロゼと、ロゼ・パンプルムースが仲良く並んでいます。
夏をもっと愉しむ美味2.ガスパチョ
“スープ”はフランスの食卓に欠かせないメニュー。そして夏のスープの代名詞が、ガスパチョ。
夏が深まるにつれてレストランのメニューや食卓に並び始めます。
完熟のトマトやパプリカをペーストにして作るこの料理は、スープというよりも濃厚な野菜ジュースのように感じられるかもしれません。
それもそのはず、調理中一度も加熱しないのです。だから野菜のフレッシュさをそのままいただくことができる、まさに夏のための一品です。
夏をもっと愉しむ美味3.季節のフルーツ(とくにネクタリン!)
フランスは、日本よりもずっと果物が身近な国ということをご存知ですか?
日本では高級フルーツの赤肉メロンも1玉2ユーロ(260円以下!)ほど。フランスの食卓にとってフルーツは“あって当たり前”なものなのです。
夏はメロンの他にスイカ、アンズ、フランボワーズのようなベリーも旬。なかでも私のオススメはネクタリン。赤くてつるっとした見た目はスモモに似ていますが、ネクタリンは桃の仲間です。
果肉が厚くて甘みと酸味のバランスが素晴らしく、いくらでも食べられてしまいます。そのままかじりつくのが最高の食べ方。
バカンスの時期には人が集まると、熟したネクタリンを氷で冷やしたワインクーラーの中に何個も入れておいて、ワインの合間に甘酸っぱい果物をがぶり、というのが“いかにもバカンスらしい”食事です。
今年の夏はフランス流で美味を愉しみませんか?
フランス的なバカンスシーズンの過ごし方、いかがでしたしょうか。
お料理クラブパルタージュでは、毎月第4土曜日に季節に合わせたテーマで皆さんと食卓を囲むお食事会を開催しています。今月のテーマは「バカンス・テーブル」。初夏を彩る食卓の実践編を、次回はお伝えしたいと思います。
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