日本茶を飲まない理由のトップは「急須で淹れるのがめんどう」と思われます。
最近では急須を使って淹れたことがないので“もはや使い方がわからないという人類”も現れて、日本茶の愛好家としては残念でなりません。
小梅太夫になっちゃいそうです。
チクショー!!
・・・失礼しました。
急須で淹れた美味しい日本茶を飲んでほしいなぁという気持ちはありますが、一方で、ライフスタイルは変わるものなのでそこに固執をしすぎるのもかえって日本茶離れを促進することになるのではと危惧します。
日本茶が伝来してからのこの千年、さまざま形を変えながら今まで受け継がれてきたわけで、今もまたここから続く長い歴史のほんの一点なのでしょう。
とはいえ、急須で淹れる文化はしっかりバトンをつなぎたいですけどね!(まだ言う!)
ということで、現代的な日本茶の飲み方の筆頭候補として水出し煎茶の作り方をご紹介します。
目次
水出し煎茶の作り方
煎茶の茶葉(大匙1.5杯)を水(1L)に淹れる。
・・・以上!
衝撃的な簡単さですね。
茶葉の分量は目安です。お好みやお茶によって、濃いのがいい人はもっと増やしたり、お水代わりにゴクゴク飲みたい人は少なめにしたり、調整してみてください。
日本茶関連の近年大ヒットしたアイテムに、ハリオのフィルターインボトルがあります。
夏っぽい感じを出そうと外で撮影してみました。やや雲が多いですが。。。
スーパーや雑貨屋などあちこちで扱っているので目にしたことがあるのではないでしょうか?
フィルターが注ぎ口の近くについているので、茶葉をたっぷり泳がせて、濾すことなしに注ぐことができる優れものです。見た目もワインボトルみたいにオシャレですしね。
プラスチックのものや、四角いもの、小さいサイズなどラインナップがあるので、興味のある方はぜひハリオのホームページをご覧になってください。
わたしも一年を通じて愛用しています。
フィルターインボトルだと茶葉をそのまま淹れられますが、フィルターのついてない麦茶用のポットや、なんならペットボトルの水でも、お茶や出汁用のパックを使えば作れます。
こちらに茶葉を入れてお水にポン!です。
好みの濃さになったら取り出せるので便利ですね。茶葉をパックに詰めるなんてそんなめんどくさ・・・いえ、言わせません!
あるんです、いい商品が!
水出し用の煎茶ティーパック!
こちらは静岡県島田市のカネイ一言製茶さんのものです。
これなら水にほうりこむだけ!もうめんどくさいなんて言わせませんよ~。
水出し用の煎茶ティーパックが近所に売っていないという方もご安心ください。専用ではなくてもたいていのものは水出しできます。お手持ちのものがあればぜひお試ししてみてください!
水出し茶の飲み頃
水出しはお湯で淹れるより飲み頃になるのに時間がかかります。
茶葉を水にいれてから2時間おけばいいと説明書きをつけている商品も多いですが、わたしは6時間程度は時間をおいたほうがいいように思います。
抹茶入りのものは色はすぐ出るのですが、茶葉から十分に成分が抽出されていなくて物足りないように感じることがあるのです。
まあこれはお好みですね。
わたしは、毎晩寝る前に作って、起きたときにいただくのを朝の楽しみにしています。
わたし調べでは、冷蔵庫で保管していれば、4日程度なら傷むことなく美味しく飲むことができますが、なるべく早めに飲み切った方がいいですね。
水出し茶の効能
日本茶の風味や健康効果に関わる成分にテアニン、カテキン、カフェインがあります。
テアニンは旨味・甘味、カテキンは苦味・渋味、カフェインは苦味の素で、これらのバランスで風味が決まります。
テアニンは低温でもよく溶出しますが、カテキンとカフェインは低温だと溶出するのに時間がかかります。
そのため水出しにすると、お湯で淹れたときよりも旨味・甘味を感じるお茶になります。
しかし、長く置いておけばカテキンやカフェインも溶出するので、早めに飲み切るのがおすすめです。
苦味・渋味の素ではありますが、カテキンは高い健康効果があります。
カテキンのひとつ、“エピガロカテキン”(EGC)は免疫を活性化(適正化)する効果が認められています。
そしてこのエピガロカテキンは低温で溶出しやすいのです!
水出し茶が健康にいい理由がここです。
梅雨が明けると暑い夏がやってきます。
暑さとクーラーの寒さのギャップで夏バテしたり、夏風邪をひいたり、体調を崩しやすい時期でもあります。
水出し茶で美味しく夏を乗り切りませんか?