前回のブログでご紹介したブドウの土壌改良工事が終わり、いよいよ植樹前の畑設計に入った。
2ヘクタールある土地面積のうち、1.3ヘクタールに挿木を植樹、残りの0.7ヘクタールは苗木(挿木)養生場所として使用していく。
今回は、植樹前の畑設計の過程について時系列に沿ってご紹介したい。
目次
畝と株の配置を決める
ブドウ樹の列を植える「畝(うね)」と「株」の配置で決めなければいけないことは3つある。
- 方角
- 畝間の距離(樹の列と、列の間の距離)
- 株間の距離(樹と樹の間の距離)
垣根で仕立てていくことを前提に、畝の方角は一日中できる限りの日照を受けさせるため「南北方角」にする。
畝間は、作業で使用する軽トラックが走行可能な 「2.3m」幅に設計。
株間は、地力の低さから収穫量を想定し「37.5cm」幅に配置し、超密植栽培とした。(中には、75cm の区画もあり)
植える位置に目印を付ける
株間 37.5cm 間隔に、植樹のための目印として割りばしを立てる。
挿木の植樹場所に穴をあけ、土を挿入する
本来ならば、土壌改良工事の後にトラクターで耕運し、整地する。そこに植樹という流れだった。
しかし、石が多く、トラクターでの耕運ができないため、急遽穴を空けて土入れの作業となった。
今回は、約9000個の穴を空け、そこに土を入れていく。
作業は非常に手間がかかり、5~7人で1月以上の時間を要した。
挿木苗を育成するための養生場所をつくる
有機肥料を加えながらトラクターで耕運する。
機械を使ながらマルチ(土壌面積を覆い保護する資材)を張る。
長さ合計約2000mのマルチに、10cm 間隔で約20000本の挿木を養成していく。
3ヶ月に及ぶ植樹準備が完了し、いよいよ全ての始まりである植樹を迎える。
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