お花見用のワイン選びに! アジア最大のワインコンペ「サクラアワード 」とは?

お花見用のワイン選びに! アジア最大のワインコンペ「サクラアワード 」とは?

皆さん、こんにちは!

ジャケ買いワイン専門家の岩本すずかです。

 

今年は気候が暖かく、桜の開花も例年より早いようですね。

お花見を心待ちにしている方も多いことでしょう。

私がオーナーをするワインショップWine and Weekendにも、毎年この季節にはお花見用のワインをお探しのお客様がたくさんいらっしゃいます。

 

今回は、そんな時にワイン選びのヒントとなるような「国際コンペの受賞ワイン」についてご紹介いたします。

 

 

 

日本女性審査員が選ぶ“サクラアワード ”

ワインショップやスーパーで、このようなステッカーを見かけたことはありませんか?

 

サクラアワード賞のランクの種類

 

これは、毎年一回開催される“サクラアワード ”という審査会のもの。

 

上位賞から「ダイヤモンドトロフィー」「ダブルゴールド」「ゴールド」「シルバー」とランク付けされ、受賞したワインにはそれぞれのステッカーが貼られています。

 

このコンペは日本ワイン界において大変ご著名な田辺由美先生が審査責任者をされ、後援には各国の在日大使館や国内外のワイン協会・団体が名を連ねます。

 

審査員は全て、ソムリエや醸造家、ワインスクール講師、ワインジャーナリスト、輸入業者等様々なワイン関連事業に従事する、現役スペシャリストの女性達。私もその一人として審査に参加しています。

 

2014年に第一回が開催されて以来、2020年は7回目、1月28・29日に開かれました。

今年は述べ560名の審査員が、世界29カ国よりエントリーされた4,333本のワインをテイスティング。

 

会場は昨年と同様、目黒雅叙園です。

 

審査員が座る会場内の様子

 

あらかじめ振り分けられた5 名の各グループで着席。日本全国から集結するグループメンバーの方々と初めてお会いし交流するのは、毎年楽しみでもあります。

 

担当に割り当てられたのは、白ワイン1品種、赤ワイン1品種、甘口ワイン、の3種類。合計で33本を審査しました。

 

卓上に番号の張られた審査用のワインが並べられている様子

 

このサクラアワード 審査会の目的は、以下の3つです。

  1. 日本の食事にあったワインを選ぶ
  2. 日本のワインの消費量を伸ばす
  3. 女性の活躍の場を広げる

 

これに沿って特別賞がいくつか設けられていて、「女性ワインメーカー(醸造家)賞」「コストパフォーマンス」賞などがありますが、中でもユニークなのは「和食とアジア料理に合うワイン賞」というもの。

 

寿司、天ぷら、すき焼き、焼き鳥、鉄板焼き、寄せ鍋、韓国料理、中華料理、タイ料理と、各部門で最も得点の高いワインにグランプリが与えられます。

日本料理だけでない観点も含まれており、“アジア最大”と呼ぶにふさわしいワインコンペですね。

 

 

 

最高賞に贈られるダイヤモンドトロフィー

審査会の受賞結果は毎年2月14日に発表されます。最高賞にあたる「ダイヤモンドトロフィー」は、この時点でダブルゴールドに選ばれたワインの中から再審査を重ね、さらにより優れた最高のワインに与えられる賞です。受賞数はエントリー数のうち約1%とごくわずか。

 

受賞ワインにはこの素敵なお皿が贈られます。

 

受賞者に配られるトロフィーの様子
(引用:サクラアワード公式サイト

 

ダイヤモンドトロフィー獲得ワインの発表は、毎年3月の上旬。

今年はどのような素晴らしいワインが輝くのか、発表が待ち遠しいところです!

 

 

 

2019年ダイヤモンドトロフィーを獲得したワインとは?

さて、4,000本以上の世界各国のワインの中から最高賞を獲得するワイン。

どんなワインなのか気になりませんか?

 

昨年ダイヤモンドトロフィーを受賞し、当店のお客様の中にも根強いファンを持つ素晴らしいワインがこちらです。

 

受賞トロフィーと受賞したワインボトルが並んでいる様子

 

『シダーヴィル・ヴィンヤード ヴィオニエ』

“ヴィオニエ”品種の、白ワインです。

 

シダーヴィル・ヴィンヤードのラベルが貼られているワインボトルの様子

(引用:シダーヴィル・ヴィンヤード

 

シダーヴィル・ヴィンヤードはアメリカ・カリフォルニア州の北部、シエラ・フットヒルズ地方のワイナリー。

またここエル・ドラード郡は「黄金郷」、1850年代のいわゆるゴールドラッシュ発祥の地として有名な場所でもあります。


ブドウ畑が一面に広がる様子

 

ブドウ畑があるのは、冬には雪も積もるような標高の高いところ。

 

ブドウ畑が冬眠し、雪が被っている様子

 

除草剤は散布せずサステイナブル農法(オーガニック栽培)の畑で雑草を食べてくれるのは、ヤギや羊たち!

害虫対策のために、鳥箱も設置します。

 

ヤギや羊がブドウ畑に放し飼いされている様子

 

自然的で味わいも優しいワインを造る、ジョナサン・ラクスさんとスーザン・マークさんのご夫婦。

 

生産者ご夫婦

 

アメリカではワイン醸造における名門・UCデイヴィス校を共に卒業し、二人のワイナリーを持つという夢を追いかけ続けたのち、1992年に現在の場所に土地を購入。

以来夫婦二人三脚で、ブドウ栽培からワイン造り、販売まで手がけています。

「ブドウの樹全てに名前を付けているの!?」と言われるほどに、ご夫婦で愛情たっぷりに栽培している事がこのワイナリーの魅力の一つでもありますね。

 

 

 

一線を画す良質なシダーヴィルのワイン

一般的にカリフォルニアワインは、特に赤ワインにおいて、果実味がものすごく豊かで色も濃い目、しっかりとしたいわゆる“重め”のワインが多いと言われます。

 

しかしこのシダーヴィルのワインは、透き通るようにクリアな色、そして身体にスッと染み入るようななんとも言えない優しさ。飲んだ時にベタベタと嫌な感じのしない、オーガニック栽培の綺麗な味わいを感じ取ることができます。

 

それゆえに様々なジャンルのお料理に、寄り添うように馴染みます。

 

フルーツや魚介のマリネに、白ワインのヴィオニエを。

 

お皿に魚のマリネ、隣に白ワインが並んでいる様子

 

中華料理のエビチリに、赤ワインのジンファンデルを。

 

お皿にエビチリ、隣に赤ワインが並べられている様子

 

 

 

少量生産で高品質

現在日本へは、赤ワインのシラー、ジンファンデル、グルナッシュ、そして白ワインのヴィオニエ、の計4品種が輸入されています。少量生産で丁寧に造られているため、輸入本数は1品種につきわずか150本程度です。

 

この希少なワインを現地で知り魅了されて以来、輸入およびマーケティングを手がけられているのは私のCA時代の先輩で、日本におけるカリフォルニアワイン界の代表的な方とも言える村田ミッツイーさん。コラボでイベントを開催させて頂くこともあります。

 

田村ミッツイーさんと筆者の岩本すずかさん

 

 

 

シダーヴィルのラベルのデザインは?

シダーヴィルのラベルデザインは、アメリカ・ミネソタ州の木版画家ジム・メイヤーさんによるもの。

ワイナリーの風景が描かれていますが、どれも色鮮やかながら、どこか素朴で温かみのあるデザインですね。

 

シダーヴィルのラベルデザイン4種類の様子

 

 

 

お花見にはサクラアワード受賞ワインがオススメ!

このシダーヴィルのワイン、昨年は白ワインのヴィオニエが最高賞を獲得したと書きました。実は今年も赤ワインのグルナッシュが、最高賞予備軍とも言えるダブルゴールドを獲得しています!

 

3月に結果が発表されますが、今年もぜひダイヤモンドトロフィーを獲得して頂きたい素敵なワインです。

 

このようにとても美味しいサクラアワード受賞のワインはボトルに各賞のステッカーが貼られ、全国のワインショップや百貨店等に並びます。

 

サクラアワードが貼られたワインが店頭に並んでいる様子
(引用:サクラアワード公式サイト

 

間も無くシーズンを迎えるお花見のワインはぜひ、桜マークのステッカーを目印に選んでみてくださいね!

 

 

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