皆さん、こんにちは!
ジャケ買いワインの専門家、岩本すずかです。
現在開催されているラグビーのワールドカップ!日本チームの活躍も素晴らしく、とても盛り上がっていますね。
ビールを片手に乾杯!も良いですが、たまには美味しくてお洒落なワインも楽しみたい!という時もありませんか?
今回は、観戦のお伴にピッタリ!ラグビーの強豪国でもある南アフリカ産の素敵なワインをご紹介します。
目次
南アフリカのワインって、どんなワイン!?
ワインの産地に南アフリカと聞いて、ピンと来る方はまだまだ少ないでしょう。
しかし近年その美味しさも相まって、南アフリカワインの人気は非常に高まってきています。
南アフリカワインの特徴は、こちらの3つです。
それでは、各特徴を詳しくご紹介します。
特徴1:アパルトヘイト以降の急発展
実はワイン造りの歴史は360年以上に渡り、1994年にネルソン・マンデラ氏が大統領に就任しアパルトヘイトが解けて以降、海外市場へと積極的に進出しました。
約20年の間に、ヨーロッパやアメリカ、および日本も含めた輸出量は20倍にもなるほどに成功しています。
特徴2:自然環境を大切にする風土
南アフリカは、ニューワールド(ヨーロッパに追随するアメリカ等の生産国)の国々の中でも率先してワイン協会を設立し、自然環境保全とワイン産業を共栄させるリーディングカントリーとしての立場を築いています。
特徴3:魅力的な気候
南アフリカは、地中海性気候、温暖さと冷涼さを併せもち、ブドウが熟すにはとても良い環境です。
春から夏にかけては強く乾燥した風が吹き、防虫剤や防カビ剤の使用量が最小限におさえられるという自然に優しいメリットがあります。
この風は悪い病気を吹き飛ばしてしまうため「ケープ・ドクター」とユニークな名前で呼ばれています。
初めての黒人女性醸造家、ヌツィキ・ビエラさんがワイナリーを設立するまで
引用:「株式会社アリスタ・木曽公式サイト」
このような南アフリカワイン業界において、とても輝いている一人の女性がいます。南アフリカ初の女性醸造家ヌツィキ・ビエラさん。先日は来日も果たされています。
ビエラさんは、最初からワイン造りの恵まれた環境にいた訳ではありません。1978年生まれ、ヨハネスブルクから500km離れた貧しい村に生まれ、母親は常に出稼ぎで不在、兄弟や従兄弟たちと共に祖母に育てられました。
高校卒業後はメイドとして働いていましたが、働きながらより自立して生きる道を模索し、大学へ行くための奨学金を色々探しました。チャレンジを続けた末、南アフリカ航空の奨学金に合格します。
興味深いのは、彼女が元々ワインに親しんでいたのではなかったこと。
それまでワインを口にしたこともなかったと言います。この奨学金の条件である「醸造を学ぶこと」をきっかけに、ワインの道を歩み始めたのです。
醸造においては最先端を行くステレンボッシュ大学へと通うものの、都市部特有の人種差別や偏見、出身地とは異なる白人の言葉ズールー語が全く理解できないことに苦しみます。
それでも努力に努力を重ねて2003年に無事醸造学を修了し、小さなワイナリーへ就職。そこで経験を積み、晴れて黒人初の女性醸造家となります。
そしてその実力は早々に頭角を表し、2006年には南アフリカで唯一の国際品評会において、彼女の初めての作品である赤ワインが最高賞の金賞を受賞。
2009年には国内誌の「Woman Winemaker of the year」に選出されます。その他数々の栄誉を受賞していますが、日本でも2019年度の「サクラアワード 」(日本人女性審査員による国際ワインコンペ)で、”ウムササネ”という名前の赤ワインが金賞を獲得し高評価を得ています。
自身のワイナリーを設立したのは、2015年のこと。ブランド名は「アスリナ」で、故郷の村で育ててくれた亡き祖母の名前を付けたそうです。
アスリナワインの気になるラベルデザインは?
取り巻く環境や人種差別に負けず、人生を切り開いたビエラさんのワイン「アスリナ」のラベルはとても可愛らしいデザインです。
甕(かめ)のような絵は、アフリカのお酒を入れるカラバッシュと呼ばれるひょうたん。その上に葡萄を載せ、ワイン造りを表現したイメージだそう。
ナチュラルなインテリアにも似合いそうで、このままアート作品のように部屋に飾りたくなりますね!
ラグビーW杯を観ながら乾杯!
先日は私がオーナーソムリエをするワインショップWine and Weekendで、このアスリナワインを含めた数種類のワインを楽しむ会を開催しました。
もちろん、スクリーンではワールドカップの試合を映しながらワイワイと!
飲みやすくチャーミング、優しい味わいのアスリナのワインは、ワイン初心者という方々にも大好評でした。
ぜひ南アフリカからビエラさんが情熱とおもてなしの心を込めてリリースするジャケ買いワインのアスリナを、ラグビー観戦の傍に味わってみてくださいね!
ジャケ買いワインを選ぶコツが分かります!
ラベルが写すワインと音楽の調和とは?