皆様、こんにちは!
ジャケ買いワインソムリエの岩本すずかです。
私が経営するワインショップWine and Weekend”では、初心者さんでも楽しくワインをお選び頂けるよう
「ラベルデザインがユニークで、味も美味しく、オーガニック等身体に優しい」
というコンセプトで”ジャケ買い”ワインをセレクトしています。
素敵なラベルデザインには、生産者の想いが詰まったストーリーも!
今回は、ユネスコ世界遺産にも選ばれたイタリアの港町から生まれる白ワインをご紹介します。
目次
イタリアワインはどんなワイン?
フランスと毎年世界1位、2位を争うワイン大国、イタリア。面積は日本の約80%。首都ローマの北緯は42°と、北海道の釧路と同じ、すなわち中々の北に位置しています。
しかしながら北からの風はアルプス山脈により遮られ、南からはアフリカの暖かい風が吹き込むため、緯度の割に温暖です。
この恵まれた気候や、ブドウ栽培に適した地形と土壌は、ワイン造りをイタリアに伝えたギリシャ人から「エノトリーア・テルス」=「ワインを造る大地」と称えられ、羨望の眼差しを受けました。
歴史も古く、紀元前8世紀にはワインと食に関して記述された文献が見つかっています。
そしてイタリアといえばなんといっても、地方ごとに多彩な郷土料理とワインが共に寄り添いながら進歩を遂げてきました。
また、20州全てにおいてワインが生産され、その土地の個性が豊かなことも特徴です。
世界遺産にブドウ畑
さて今回ピックアップしたのはこちらのワイン。
「カンティーナ・チンクエ・テッレ(=ワイナリー名)
チンクエ・テッレ(=商品名)」(4004円税込)
イタリア北西部のリグーリア州産です。
海辺に位置する「チンクエ・テッレ」地区は、その名の通り5つ(チンクエ)の村(テッレ)から成っています。
カラフルな家と美しい海の景観が、ユネスコ世界遺産に認定されています。ラベルのデザインは、この街並みをパステルカラーで表現していてとても素敵!
この地区の大きな特徴は、断崖にブドウ畑があること。
元々は11世紀に要塞都市として生まれた村々であり、万里の長城よりも長いと言われる石垣(6700km)が建設されました。
このようにゴツゴツとした岩盤で痩せた土地というのは、ブドウ栽培には向いています。
急斜面の岩を砕いてできた石垣の上に、ワイン造りをスタートするべく畑を切り拓いたのです。
カンティーナ・チンクエ・テッレ
このワインを造るのは、「カンティーナ・チンクエ・テッレ」。
”カンティーナ”とはイタリア語で”セラー”の意味だそう。
1982年に設立され、協同組合により運営されています。
ワイナリーの建物の建材は、岩壁から採られた石材を利用しています。
実際のブドウ畑は、まさに急斜面に!
収穫したブドウはこのトロッコに乗せて道路まで引き上げ、その後醸造所まで運ばれます。
近年最先端の醸造設備を導入し、飛躍的にワインのクオリティが上がりました。
何しろブドウ畑は断崖絶壁にありますから、機械やロバなども入れません。そのため栽培や収穫は必然的に人の手で全て行われます。
また石垣の畑は、雨が降ったりするとすぐに崩れやすい。その際の畑の管理や、補修も組合員が率先して行っています。収穫に使用するトロッコも、この組合が出資して作りました。
なぜこんな厳しい場所で、彼らはワインを造るのでしょう。
それは・・・・
「この過酷な環境からでしか得られない、最高のブドウが収獲出来るから」。
地元住民である協同組合員の、土地への愛着と誇りが感じられます。
お金儲けなどの欲というよりも、この歴史ある世界遺産の街“チンクエテッレ”を守る為に、皆が力を合わせて自然と行っているのです。
老若男女、組合員は現在300名以上。
「チンクエ・テッレのワインと、この土地の景観を世に広めるために」造るのだと胸を張ります。
そんな彼らの白ワイン、「チンクエ・テッレ」。
ブドウ品種は、ボスコ60%・アルバローラ25%・ヴェルメンティーノ15%の3品種のブレンド。
ボスコとアルバローラは地ブドウで、特にボスコはこの土地の土壌にとても適しているそう。
お味の方は、
柑橘類や黄色い花(アカシアのような)、蜂蜜のエレガントかつフレッシュな香り。
ステンレスタンクで発酵と熟成をしていて、とてもスッキリしています。
過去にはイタリアのワイン誌「ガンベロ・ロッソ2019」において、2ビッキエーリ(3段階の2番目)の評価を受けています。しかもさらにハイコストパフォーマンスを表す*マーク付き!
どんなお料理に合わせる?
海に囲まれたチンクエ・テッレの地域は、やはりシーフードが豊か。
郷土料理は「チュピン」と呼ばれる魚の煮込みスープや・・・
州都ジェノヴァから命名され、バジリコと松の実やニンニク状をペーストにしてパスタに絡めた「ペスト・ジェノヴェーゼ」など。
ムール貝といった貝類にもよく合い、先日の家飲みでは蒸し牡蠣を。
美味です!
世界遺産をワインと楽しむ
綺麗な景色とその土地の料理、そして何より美味しいワイン。
ぜひおウチでも、世界遺産と地元を愛する生産者に想いを馳せながら、ワインを楽しんでみてくださいね。
※本記事にてご紹介したワインは当店でご購入頂けます。
https://wineweekend.theshop.jp/items/54347029
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