朝方や夕方の涼しさ、虫の声で、夏の終わりを感じますね。
とはいえ日中の暑さたるや。
まだしばらくは熱中症対策を怠ってはいけませんね。
夏に飲むものといえばやはり麦茶でしょうか?わたしはクーラーの効いた部屋で温かい麦茶をいただくのも好きです。
香ばしさは世界共通で好まれていますね。
海外だとイタリアにはオルゾ、スペインにはアグア・デ・セバダなど麦茶に似た麦のビバレッジがあります。
アルコールであればわが故郷鹿児島の佐藤酒造さんの「佐藤 麦」がわたしは好きです。ビールも、好きです。モルトウイスキーも。。。
麦茶も大好きなのですが、麦茶好きの方にぜひおススメしたいお茶があります。
それは、番茶!
目次
番茶とは?
日本茶業中央会の定める「番茶または川柳(かわやなぎ)」の定義は、「新芽が伸びて硬くなった茶葉や古葉、茎などを原料として製造したもの及び茶期(一番茶、二番茶、三番茶など)との間に摘採した茶葉を製造したもの」となっています。
二番茶以降のものを番茶というところもあれば、ほうじ茶のことを番茶というところもあれば、また製造方法によって煎茶もあれば、茶色いものもあって、茶種の説明がもっともカオスなお茶、それが番茶。
今回おススメする番茶は、奈良県は吉野の大淀で古くからつくられてきた日干番茶(にっかんばんちゃ)です。
奈良県吉野郡大淀町の嘉兵衛本舗さん
吉野というと思い浮かぶのはまず桜、そして柿、梨、葛、柿の葉寿司、、たくさんありますね。
鳥のさえずりがひびき渡る山間に嘉兵衛本舗さんはあります。
娘ばかり3人で、お父様の正次さんの代で廃業かと思われたところを、仲の良い3姉妹が立ち上がり、助け合って栽培から製造・販売まで取り組んでいます。
お茶の栽培や製造はとても重労働なので女性は少ないのですが、3姉妹とは、キャッツアイ姿の3人が茶畑に立つ絵が浮かびました。
ストーリーだけでもぐっとくるのですが、風土を活かしたお茶はどれも力にあふれていてハイクオリティで、すっかり嘉兵衛本舗さんのファンになってしまいました。
お話を伺わせていただいた二女の有佳さんは、とても楽しそうで、それでいて腰を落ち着けて先を見据えていて、未来を感じました。
天日干し番茶「かへえ番茶」
看板商品の「かへえ番茶」は春夏秋と3回、茎からお茶を刈って、一晩おいたものを20キロずつ何回にも分けて蒸して、送風機で粗熱をとったものを、シートの上に広げて半日から3日干して、さらに乾燥機で水分をとばします。
袋詰めして倉庫に保管しておいたものを、長女の知佳さんが焙煎・合組をして完成です。
土地のミネラルの賜物でしょうか、ボディがしっかりして飲みごたえのある、香ばしくて後口が甘い美味しい番茶です。 煮ださなくても熱湯を注ぐだけでしっかり出るのも大きな特徴です。
温かいのもおいしいですし、キリっと冷やしておいたのはお風呂上りに一日のご褒美になります。
気にされる方の多いカフェインは煎茶の半分くらい。地元では「赤ちゃん茶」と呼ばれて親しまれてきたそうです。
麦茶が好きな人ならきっと好きだと思いますよ!冷蔵庫のスタメンいりするかもしれません。
直営のオンラインショップもありますし、全国の中川政七商店で取り扱っています。番茶以外にも紅茶や煎茶もおススメですよ!
嘉兵衛本舗:https://kaheehonpo.com/
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