【満木葉子の日本茶完全攻略法vol.25】合組の日本茶よりシングルオリジンティーのほうが上?!

【満木葉子の日本茶完全攻略法vol.25】合組の日本茶よりシングルオリジンティーのほうが上?!

家にいる時間が長くなった影響で日本茶が売れているのでは?と尋ねられることがあります。

統計が出ないことには正確なところはわかりませんが、業務用の需要が大幅に減ったため全体の消費量としては落ちていることが考えられます。

売れているとはっきりと聞いているのはペットボトルのお茶、特に2リットルとかの大きなサイズのものです。

 

今まで自分では日本茶を買ったことがなかった人がコロナを機会に買うようになったという話もよく耳にするので、もしかするとひとりあたりの購入量は上がった可能性がありますね。2015年ごろから日本茶が注目されて楽しみ方の幅が広がったり、親しむ素地ができていたのがここにきて功を奏したかもしれません。

 

日本茶が注目されて関わる人が増えるのはたいへんに喜ばしいのですが、中には誤まった情報を流す人もいて残念な気持ちになることも。その一つが、合組のお茶よりシングルオリジンティーのほうが上、というものです。

 

今回はその誤解を解きたいと思います!

 

 

 

シングルオリジンティーの台頭

2015年くらいから始まった日本茶ブームを牽引したものこそが「シングルオリジンティー」。

「単一の生産者さんのお茶」でも間違ってはいませんが、「単一の生産者の単一品種で作ったお茶」という意味でもっぱら使われています。

ブルーボトルコーヒーの上陸あたりから日本でも広まったサードウエーブコーヒーの考えを日本茶にとりいれたものです。

お茶農家さんが自園と品種の個性を活かすように栽培・製造したお茶で、中にはかなり個性的なお茶もありますし、農作物だけに年によって出来も違います。茶園の景色や生産者さんのお人柄などストーリーもあわせていただけるのが醍醐味です。

 

 

 

なぜ合組するの?

日本茶には品種が119種類あります。

同じ品種であったとしても、産地や作り手、時期、さらには生産ロットによっても味わいは異なります。

お茶屋さんにいる「茶師」と呼ばれるプロが、半仕上げ状態の荒茶を見極めて合組(ブレンド)して仕上げ工程を経て商品としての日本茶が完成します。

お茶農家さんで商品化まで行っているところですと自園のお茶で合組を行っています。

 

合組をする目的は、味・香り・色・価格のバランスをとることです。

お茶は農作物で年によって出来が違いますがこれによって安定したクオリティを実現することもできます。おいしいお茶をお手頃で飲むことができるのは合組の技があってこそ!

 

お茶屋さんごとに合組や仕上げによる個性があります。

さすが狙って組み合わせているだけに「よくできてるわ~」と感じるようなお茶がいただける印象です。ありがたし。

 

 

 

合組の日本茶よりシングルオリジンティーのほうが上なの?

シングルオリジンティーはそのお茶農家さんならではの品種の個性を楽しむもの、合組のお茶はお茶屋さんがこんなお茶を飲んでもらいたいと狙って作ったもので、そこに上下はありません。

 

いいシングルオリジンティーもあればいい合組のお茶もある、というのが正解です。

 

「女性がたくさん入る理事会は時間がかかる」と同様で、ひとくくりにしてレッテルを貼ってはいけないということですね。

 

そもそも日本茶に合組とかシングルオリジンがあることを知らない人のほうが多いのかもしれませんが、、、意識してみると面白いですよ。

 

ENJOY!日本茶!!!

 

 

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