年末年始の寒波から継続しての厳冬、積雪が続いている長野県。
圃場の雪は最大で60cmほどまで積もり、歩くことすら困難な状況だが、辺り一面に美しい銀世界が広がっている。
先月から行ってきた、アンカーと隅柱にワイヤーを張る作業は全て終了し、次はようやく垣根仕立てのワイヤー張りの作業を行う。
まずは「フルーツライン」と呼ばれる、ブドウの実がなる高さ(ブドウ樹を仕立てる高さ)のワイヤーを張り、その後で、上に伸びる枝を誘引するためのワイヤーをその上に順次張っていく。
目次
手動の回転式ワイヤー張り
ワイヤー張りには欠かせないこちらの道具。この上にワイヤーを乗せて引っ張ると下が回転し、スムーズにワイヤー出しを行える。
使用するワイヤーは、太さ2.6mm(50kg束、長さ約1150m)
まずは奥の隅柱までワイヤーを引っ張り、それを柱に結び、手前の柱と結ぶことでブドウ栽培畝の両端/隅柱同士にワイヤーを張る。
張線器「シメール」
奥の柱に結んだワイヤーを、次は手前の隅柱に結ぶわけだが、これを手でピンと張った状態にすることは非常に難しく、張線器と呼ばれるワイヤーを張る道具を使用する必要がある。
この「シメール」という道具は、果樹園や園芸、電設架線などに使用されており、特にブドウ栽培の施設準備で非常に重宝されている。
シメールのワイヤーを支柱に固定し、クランパーでワイヤーを挟み込み、締め上げていき、ワイヤーがしっかりピンと張れたら、柱に結んで固定する。
春までの作業
まずは、フルーツラインのワイヤーを全て張り(約5000m分)、その後は剪定作業を行う。
剪定作を全て終えた後に、残りのワイヤー(1畝に対して4本)張りと、金具の取り付けを行う訳だが、4月までには完了していなければならない。
果たして間に合うだろうか。。
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