こんにちは、管理栄養士・そぼく料理研究家の片桐佑香です!
【受け継ぎたいばあちゃんの知恵】は、“食の多様化が進む中でも、10年後も20年後も、ずっと受け継がれて行けば素敵だな”と感じる「ばあちゃんの知恵」が詰まった日本の伝統的な“美味しいもの”を、漬物作り・味噌作りなど、手仕事が大好きな私がご紹介していく企画です。
少し前になりますが、実家から荷物を送ってもらった際に、段ボールの中に一緒に大根も2本入れてくれていました。「1本はお味噌汁や煮物で使うとして・・・。もう1本はどうしよう。」と迷った結果、保存が利くものがいいなあというのもあり、たくあんを作ることにしました。
たくあんといえば、うちのばあちゃんが毎年が毎年漬けていました。甘さは控えめで、しょっぱくて、色はきれいな黄色じゃなくて地味な色だったけど、ご飯やお茶にぴったりと合ってすごく美味しかった思い出があります。
今回は、そんな昔ながらのたくあんの作り方をご紹介したいと思います。
目次
たくあんの由来
たくあんとは、生の干し大根を塩とぬかで付けたものです。江戸時代の臨済宗の僧、沢庵和尚が作り始めたことが名前の由来といわれています。
たくあんの栄養素
たくあんは、ビタミンB1が豊富な糠を使って作られるため、ビタミンB1が豊富です。糖を代謝してエネルギーに変える働きがあるので、ご飯と一緒に食べるのはとても理にかなっているといえます。また、発酵食品であるため、植物性の乳酸菌が多く含まれます。生きたまま腸に届くので、腸内環境の改善や、免疫力のUPなどにも効果が期待できます。
ですが、塩分が多いため食べ過ぎには注意しましょう。
自家製たくあんの作り方
昔ながらの懐かしいたくあんの味を再現できるレシピです。着色料なども使用せず、シンプルに仕上げます。
漬物用の樽を使ったり、保管に場所を取ったりすることもないので、お家でも比較的手軽に作ることが出来るかなと思います。
材料
材料 | 分量 |
---|---|
大根 | 1本(300g) |
A.米ぬか | 45g(干した大根の重さの15%) |
A.粗塩 | 18g(干した大根の重さの6%) |
A.ザラメ糖 | 9g(干した大根の重さの3%) |
昆布 | 5cm(小さくカット) |
鷹の爪 | 1本 |
ジッパー付き保存袋(干した大根が入る大きめの) | 1袋 |
作り方
1.大根は洗って、干し網などに入れ、2週間ほど天日干しする。
2.干した大根の重さを計り、Aの分量を計算する。Aと昆布、鷹の爪を保存袋に入れて混ぜる。
3.2に大根を入れて、全体に2が馴染むように軽く揉む。
4.空気を抜くようにして口を閉じ、冷蔵庫に入れて3週間ほど漬ける。3日に1回ほど、袋の上から揉むようにして全体を混ぜる。
5.漬かったら、ぬかを水でさっと洗い流して水気を切り、食べやすく切る。
ほんのりと甘さもありながら、程よい塩味でごはんが進んじゃいます!お茶うけにもぴったりですね。
干し網や米ぬかなど、器具や材料をそろえるのは少し面倒かもしれませんが、材料さえ揃えば後は簡単。甘めのたくあんがお好きな方は少しザラメ糖の分量を増やしたり、干したみかんの皮などを加えて少し風味を出してみても、また味わいが変わって楽しいです。
ぜひお好みのたくあんになるようにカスタマイズしながら、格別な自家製たくあんを作って味わってみてくださいね。
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