いつも有難うございます。麹王子こと阪田真臣です。
今回は私の体験談と、改めて甘酒(甘麹)の魅力についてのお話です。
目次
真夏になる前に夏バテに強い身体作りを
甘酒や甘麹は今となっては色んなショップに並んでおりますが、私のお客様に一つ質問をさせていただいた事があります。
「甘酒は冷蔵庫にいつも入っていますか?」と質問致しましたところ、「入っていない」というお答えが30名中28名でした。
身体に良いという事は皆さんご存知なのですが、常時飲用している方は少ないという事です。
牛乳はあるのですが、甘酒はないのです。
これはおそらくですが、
- 飲み方が色々あってよく分からない
- 味に抵抗がある
- どの甘酒が良いか分からない
- 飲み過ぎても大丈夫か分からない
- 砂糖がたくさん入っていそう
- 太りそう
などなどの意見も聞いております。
それに対して牛乳にはそれほど抵抗感がなく小さい頃から飲用しており疑問を抱く事も少ないですよね。
酒とついたネーミングからアルコールを想像する方が多いため、近年は「甘麹」のネーミングが増えてきています。麹だけで作った甘酒を甘麹としていたり、または「甘糀」と麹の漢字が異なるものもあります。形状も、「液体タイプ」「固形タイプ」「粉末タイプ」「カプセルタイプ」と豊富です。
名称が一般的に定まっていない事もありイメージが定着しずらい現状があります。
しかし、食の欧米化や添加物による身体への影響を改善するために、幼稚園や小学校で甘酒が提供されていてもおかしくはありません。甘酒は良い意味で体質改善のパフォーマンスが高いゆえに情報が複雑になっているのかもしれませんね。
それでは、甘酒の魅力を改めてお伝えします。
飲む点滴と言われている理由
甘酒は、米のでんぷんを米麹が持つ酵素(アミラーゼ)によって分解し、ぶどう糖、オリゴ糖に変えたものです。米と麹と酒粕と砂糖(水飴)を使用したものを「甘酒」、酒粕と砂糖を使わず、米と麹だけを使用したものを「甘麹」が一般的な分別になっています。なので、甘酒の甘味と甘麹の甘味や味わいは大きく異なります。
甘酒(甘麹)に含まれている甘味の正体は「ブドウ糖」です。ブドウ糖は体内で素早くエネルギー源になり、消化器官に負担をかけずに熱量に変えれるのでとても有効的な物質です。
これが白砂糖では同じようにスムーズにエネルギー変換されません。ブドウ糖は夏バテの食欲不振の時にも栄養の補助として役立ってくれます。
飲む点滴と言われているのは「ブドウ糖」が存在しているからなのですが、これは流行が生んだ言葉なんですね。
食中毒での脱水症状や体調を崩した時に点滴をうつ事もありますが、主な目的は「補水」とされていて、水分(電解質)を身体に補水する目的で点滴をします、投与する水分の5〜10%を限度としてブドウ糖も一緒に投与されています。体力回復がスムーズにおこなえるようブドウ糖を含みますが、500mlの点滴にあるブドウ糖では200kcalしかエネルギーを生む事が出来ません。
200kcalを例えると、リンゴ一個、生卵3つ、ピザ3分の1ほどです。1日に成人男性が必要とするカロリーは約2,000〜2,500kcalです。エネルギーを生み出している私達の身体は、毎日生きるためのエネルギーを生産し続けてくれています。
点滴は血管から直接ブドウ糖を投与しているため、甘酒を摂取した時とのブドウ糖の比較はとても難しいところです。
加えてビタミンB群、必須アミノ酸、食物繊維、オリゴ糖も含まれています。さらに消化酵素として脂肪分解酵素のリパーゼ、タンパク質分解酵素のプロテアーゼなど20種以上の酵素群が色々な働きを体内でおこなっていきます。人工的に添加された成分と、自然な化学変化で生まれた成分では身体への影響も変わってくると考えています。
ビタミンB群は滋養強壮や疲労回復に
体を構成するたんぱく質の元になる必須アミノ酸、筋肉トレーニングの後にもアミノ酸、ビタミンはとても重要視されていますから、甘酒(甘麹)とプロテインは相性がとても良いですね。
アミノ酸は体内で作り出すことができないため、食材などから摂るしかありませんので、甘酒(甘麹)はサプリメントの位置づけではなく栄養食と言っても良いほどパフォーマンスが高いのです。
動物性乳酸菌と植物性乳酸菌、どう違う?
甘酒は植物性の乳酸菌も含むため、腸内環境を改善へと導きます。動物性の乳酸菌では胃液で破壊されやすいとされている為、植物性乳酸菌がオススメです。
動物性乳酸菌は過酷な環境で育った菌ではなく、植物性乳酸菌は過酷な環境で育ったので耐性が強いとされています。甘酒以外では、「キムチ」「梅干」「漬物」が植物性乳酸菌です。生きた乳酸菌は市販の製品にはほとんど存在しないと言われています。乳酸菌が生きている状態ですと発酵が進み、味も匂いも変わってしまいます、何より賞味期限、消費期限がとても短くなってしまいます。
腸内環境はとても重要です。腸内環境が改善されると免疫力が上がり、便通もよくなり、美肌効果も期待できるようになります。
著書では、アトピー性皮膚炎は「味噌」や「甘酒」で改善された例も多く紹介しています。私個人の体験ですが、便秘、偏頭痛、朝の目覚めの悪さ、倦怠感などは解消されました。アトピー性皮膚炎も幼少の頃からありましたが今は劇的に改善しています。
もちろん生活習慣も調整し水分もしっかり摂りながら酵素を摂る、最も酵素を効果的に活かすシンプルな方法です。
酒粕甘酒と甘麹、どっちがいいの?
市販の甘酒を買うのであれば、家族全員が飲める米麹から作られたものがおすすめです。酒粕で作られている甘酒は美肌効果が期待されると言われていますが、米麹で作られている甘酒は腸内環境の改善に特化しています。
また市販ではあまり目にする事がないかもしれませんが、半固形タイプの「甘麹」もおすすめ。飲むというより食べる、麹の粒が少し残っていて噛んで食べれるのが良いところです。米麹とご飯だけで仕上げる「甘麹」であれば1歳児から食べていただけます。
合成添加物が含まれていないものを選ぶのが好ましいですが、理想は手作りです。手間はかかりますが、生の酵素や乳酸菌はどんなサプリメントよりも身体に優しく安全に食べていただけます。
夏本番に向けて、暑さに負けない体作りをしていきましょう。
併せて読みたい!麹の魅力が分かる記事
【麹王子の食べる美容酵素vol.5】知られざる味噌のパワー!効果効能や栄養成分とは?