【管理栄養士・片桐佑香の受け継ぎたいばあちゃんの知恵 vol.12】春の山菜・行者ニンニク麹

【管理栄養士・片桐佑香の受け継ぎたいばあちゃんの知恵 vol.12】春の山菜・行者ニンニク麹

こんにちは、管理栄養士・そぼく料理研究家の片桐佑香です!

 

【受け継ぎたいばあちゃんの知恵】は、“食の多様化が進む中でも、10年後も20年後も、ずっと受け継がれて行けば素敵だな”と感じる「ばあちゃんの知恵」が詰まった日本の伝統的な“美味しいもの”を、漬物作り・味噌作りなど、手仕事が大好きな私がご紹介していく企画です。

 

すっかりこの企画もひさしぶりの更新となってしまいました(^^;もしかしたらお気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、プロフィールが“栄養士”から“管理栄養士”の表記となりました。この度、念願の管理栄養士国家試験に合格し、晴れて管理栄養士になることが出来ました!

 

試験勉強のため、googoofooでの活動は少しお休みさせて頂いておりましたが、これからはまたバリバリ頑張らせて頂きたいと思っております。皆様あたたかく見守って頂ければ嬉しいです。

 

 

春の山菜「行者ニンニク」ご存じですか?

 

長野に住んでいた頃は、毎年この時期になるとばあちゃん家の庭で摘んで、良く食べていました。焼肉の時に巻いて食べるといい感じにパンチが加わってとっても美味しいですし、天ぷらにするのも美味しいです。

 

また、長期保存するための知恵として“醤油漬け”にして、ご飯のお供にするのも長野では定番の食べ方です。醤油漬けも十分美味しいのですが、さらにご飯が進んでしまう悪魔的な調味料を発見してしまったので、ご紹介したいと思います。

 

 

 

行者ニンニクについて

行者ニンニクは寒冷地や高山に育つ山菜で、旬は4~6月。北海道や東北、長野などで栽培されていて、ニンニクのような強い香りが特徴です。名前の由来は、昔、山にこもる修行僧の行者が、滋養を付け寒さに耐えるために食べたからなんだとか。けれど実際は、仏に仕えるものは香りの強いものは食べてはいけないとされていたので、こっそり食べていたようです。

 

実は“滋養を付け寒さに耐えるために食べた”というのはとても理にかなってるんです!

 

行者ニンニクには“アリシン”という栄養成分が豊富に含まれ、新陳代謝を促進し体を温めるのに効果があります。その効果に自然と気づいた修行僧はすごいですよね。また、アリシンはビタミンB1の吸収を高め、疲労回復を促す効果もあります。なので、ビタミンB1を多く含む、豚肉や米麹と合わせて食べるのがおすすめです。

 

なかなか目にすることの少ない食材かも知れませんが、八百屋さんなどで見かけたら買ってみて下さいね。時期によってですが、ネット通販で買うことも出来ますよ。

 

 

 

行者ニンニク麹の作り方

悪魔的な調味料、行者ニンニクの美味しさたっぷりの「行者ニンニク麹」のレシピをご紹介します。甘辛さとパンチの効いた感じが、ご飯によく合います。/p>

 

 

材料<作りやすい量> 分量
醤油 300㏄
みりん 150㏄
乾燥米麹 200g
行者ニンニク 80g

 

作り方

1.小鍋に醬油とみりんを入れ火にかけ、60度に温める。

 

 

2.炊飯器に1.を入れ、乾燥米麹を手でほぐしながら入れる。スプーンなどでよくかき混ぜる。

 

 

3.釜の上に濡れ布巾をかぶせ、保温のボタンを押して、フタをしない状態で4時間保温する。1時間に1回、スプーンなどで混ぜる。

 

 

4.行者ニンニクは粗みじん切りにし、3.(4時間保温した後)に入れてよく混ぜる。濡れ布巾をかぶせ、さらに1時間保温する。

 

 

5.食べてみて、麹が柔らかくなっていれば完成。芯が残っていれば、さらに保温する。よく冷まし、ビンや容器に入れて冷蔵庫で保管する。(日持ち:未開封で半年以上)

 

 

 

行者ニンニク麹の活用法

白いご飯に乗せて食べるのはもちろん美味しいですが、たまごかけごはんのトッピングにもおすすめ。卵のまろやかさと、行者ニンニクの香りがマッチして美味しいです。また、から揚げにチョイ足しするのもオススメ。から揚げによりパンチが出て、白いご飯もビールも進んじゃうと思います。

 

いかがでしたか?行者ニンニクが手に入ったら、ぜひ試してみて下さいね。

 

 

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