日本酒専門店の店主「飯村明良」が伝える!日本酒の味わいを見分ける2つの方法

日本酒専門店の店主「飯村明良」が伝える!日本酒の味わいを見分ける2つの方法

皆さんは「好みの日本酒」がありますか?

 

「辛口の日本酒が好き」「軽い飲み口が良い」「じっくりと熟成された味が好き」など、人によって様々な好みがありますね。

 

では、例えば「甘い」や「辛い」と感じる味覚の基準はいかがでしょうか?

人によって感じ方は大きく異なるはずです。

 

今回は、日本酒の味わいの特徴を見分ける2つの方法をご紹介したいと思います。ポイントを掴めば日本酒をさらに愉しめること間違いなしです。

 

 

 

自分好みの「日本酒の味わいの特徴」を見分ける方法とは?

 

私が以前、日本酒のソムリエとも呼ばれる唎酒師(ききさけし)の講習を受けた時のことです。

 

同時に約50名ほどの参加者が同じ酒を唎酒するのですが、約40%の人が辛いと感じ、約40%の人が甘いと感じ、残りの人は甘くもなく辛くもないと感じたのです。

 

味覚は人によって「甘い」や「辛い」などと異なりますし、ましてや同じ人でもその日の体調によって味の感じ方が違ってきます。

 

では、どうしたら自分好みの味わいの日本酒を見つけられるのでしょうか?

 

日本酒の味わいの特徴を見分ける方法は、主に2つあります。

 

  1. 特定名称酒から見分ける
  2. 日本酒度と酸度から見分ける

 

 

 

日本酒の味わいの特徴を、「特定名称酒」から見分ける

 

まずは「吟醸」「純米」「本醸」などの表記を指す「特定名称酒」と言われる分け方です。

 

それぞれの特徴を知っておくと、日本酒の味を選ぶ際に参考になります。

 

 

区分け 特定名称 原材料 特徴 合う料理
吟醸酒系

純米大吟醸酒

純米吟醸酒

米、米麹

フルーティな味わい

香り強め

強い風味を持たない食材や油脂の少ない素材、油脂を用いない料理

大吟醸酒

吟醸酒

米、米麹

醸造アルコール

フルーティな味わい

香り強め、すっきり感

純米酒系

特別純米酒

純米酒

米、米麹

米の味わい

香り弱め

素材自体に強い油脂を含む魚肉、貝類、クリームチーズなどを用いた料理
本醸造酒系

特別本醸造酒

醸造酒

米、米麹

醸造アルコール

すっきり感

味わい、香り弱め

淡白な素材を前面に生かした料理、さっぱりとした調味、酸味のある調理、出汁などの旨みを少量用いた味付けなどシンプルな料理

熟成酒・古酒系

※特定名称ではありません

 

米、米麹

(醸造アルコール)

濃厚な芳醇さ

どっしりとした旨み

濃厚な旨み、多量の油脂を含む素材、長時間加熱調理した煮物、燻製など

スパークリング系

※特定名称ではありません

 

米、米麹

醸造アルコール

すっきりとした喉越し

揚げ物など油脂を多く含んだ料理

 

 

 

日本酒の味わいの特徴を「日本酒度」と「酸度」から見分ける

銘柄によっては、裏ラベルなどの表記に「日本酒度」と「酸度」が書かれている場合があります。

 

日本酒度と酸度を確かめることで、辛口から甘口までの味わいの特徴が分かります。

 

日本酒度と酸度を表したグラフ

 

ただし実際には、数値以上に人がどう感じるか大切です!

 

最近は、お店で購入したお酒をその場で飲める「角打ち(かくうち)」や、飲食店で気軽に試飲できる場合などもありますよね。

 

皆さんも色々と試してみて、自分好みの日本酒を見つけてみてくださいね。

 

 

 

 

蔵人の日本酒造りにかける想いが、日本酒を愉しむポイント

 

本当に美味しい日本酒の愉しみ方とは?

CONTACT

フードビジネスに関するお悩みは、お気軽にご相談ください。