こんにちは。環境オタクでスーパーマーケットマニアの木村きく子です。
さっそくですが、日本は一人当たりのプラスチック容器包装ゴミの排出量が世界で2番目に多い、ということをご存じでしょうか。ひとりあたり年間32㎏のプラスチックゴミを出しているのだそうです。
目次
日本のプラスチックごみの問題について
こちらのグラフをご覧ください。
家庭から出るプラゴミの内訳としては、容器包装が約8割。
プラスチックは世界中で問題となっていますね。分解せずいつまでも残ってしまうだけでなく、プラスチックを焼却することにより二酸化炭素排出し温暖化につながってしまうし、海洋プラスチック問題といって、人間が生活しているとゴミが海へ流れ出て、海の生態系に悪影響を及ぼし、いつしか海に住む生物よりプラスチックゴミの量が上回る恐れがある、など懸念事項が山積みです。
少しでも不要なプラゴミは1ミリでも1グラムでも減らしたい!まして、日本はこんなに小さな国土面積にも関わらず世界で2番目にプラゴミを多く排出しているというのはよろしいはずがない。
そんな風に日々プラ削減の途を模索しているわたしですが、家族4人分のごはん作りをしているとエコエコも言ってられず、忙しい中、食材を買いに行くとついつい便利なパッケージ商品を手に取ってしまいます。また、自分だけプラ削減に力を入れていても、夫という家族のひとりが、わたしの意に反する買い物をしてきてしまうことも多々(苦笑)。
なにせ、我が家はわたしだけではなく、夫もスーパーマーケット大好き人間なので、勝手に買い物をしてきて、冷蔵庫の食材がかぶることがよくあります。
プラボトル入りキムチを買ってしまったはなし
そんな最近のこと。夫が大容量プラボトル入りキムチを買ってきてしまいました。
家族そろってキムチが好きな我が家。しかし、キムチを買うときのプラスチック容器や包装が気になってしまうわたしにとって、キムチを買うというのは罪悪感との隣り合わせ。
この1kgの大容量キムチは、夫が好きな業務スーパーで買ってきたものですが、環境オタクのこだわりポイントを夫に伝えました。
1.わたしは国産野菜のキムチが食べたい。このキムチは中国産でできている。
2.わたしはプラボトル製品は極力買いたくない。プラスチックゴミがかさばり環境によろしくないから。
「それはわかっている」と夫も承知しましたが、「でも、このキムチ安くておいしいんだよね」と。
たしかに、ちょうどよい味付けで、たっぷり食べられる。値段も手ごろ。庶民には嬉しい商品です。自分の価値観を押し付けてもよくないので、有難く食べることにしましたが、プラボトルがイヤで、昨年からキムチを夫婦で手作りし始めた私たちだったじゃない?という話にも遡りました。
自家製キムチ作りはエコなのか?
昨年から、プラスチック削減できるならと、キムチを手作りしながら、脱プラでキムチを販売できないか、商品開発も視野に入れて試行錯誤してきた私の事業KANKIKU。
過去の記事はこちらからお読みいただけます。
商品開発の試作してます~キムチ編~ – KANKIKU (kan-kiku.com)
自家製キムチ作り~続編~ – KANKIKU (kan-kiku.com)
自家製にしてみると、なかなか美味しいものができましたが、これを販売するとなるとなかなか難しいということもわかりました。食品衛生上品質管理が難しい、瓶入りにすることで売れるのか懐疑的など。
販売でなくても、自家製することによってエコなのか?ということを夫に言われました。
「材料をそろえていく段階で、全部プラスチックパッケージに入ったものを買っているんだから、プラボトルではないプラ包装のキムチのほうがエコなのではないか?」と夫婦でプラスチック談義。
それには、わたしも同意するしかありませんでした。エコという観点では合格点は出せません。
キムチ商品とプラ削減の例
そんななか、プラスチックゴミを極力出さずにキムチを買いたい、というニーズは世の中にもあったようで、調べていくと今年に入ってから、川崎市のキムチ専門店「おつけもの慶」では「昭和の豆腐屋方式で身近な生活からSDGsの取り組みを」と題して、リユーザブルキムチ専用容器「K-pot」の販売を始めたそうです。
「おつけもの慶」は、SDGsの取り組みとして、商品パッケージのプラスチック容器の削減、バイオマス袋の採用を行なっています。容器自体を無くせないかとキムチ専用容器やタッパーを検討していましたが、コストの問題や洗浄が難しく断念していました。今回、本容器の採用により、昔ながらのスタイルでサスティナブルな取り組みが実現しました。
引用「昭和の豆腐屋方式」で身近な生活からSGDsに取り組み ”リユーザブル キムチ専用容器”のサービスを開始 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and] (asahi.com)
昨年、わたしは、あるプラボトルのキムチ製品の販売元にプラボトルがかさばるのでプラスチック削減したパッケージでの販売をしていただけないか、という問い合わせたことがありました。すると、「梱包の段階で漏れや破損を防ぐためにプラボトルを採用している。また、円型ボトルから六角形ボトルの形状にすることによりプラスチック使用量の削減をしています」という丁寧な回答をいただきました。
製造し、詰めて、梱包、配送、消費者の手に渡りお皿に移し替えることなく、プラボトルを開けて食べられるその手ごろさからプラボトル入りキムチ製品が多く並ぶことがよくわかります。
プラボトルはなくせないのか・・・と思っていたので、おつけもの慶のように何かできないかと取り組まれるメーカーさんが出てきたことは嬉しいこと。
しかし、川崎まで遠くてキムチを買いに行けない、というわたしのようなものは、今のところ、どうしたらエコフレンドリーにキムチを食べられるか、というところの模索は続いておりました。
そして結論をいうと、
簡易的なプラパッケージ入りのキムチを買うこと、で今の段階は落ち着くことにしました。
こういうことです。
↑パルシステムで注文した「コクと旨みのカクテキ」
※開封後はビンやタッパーで保存してください。
という記載。
総合的に見て、こういう形のパッケージでキムチを買うのが、今の段階で一番、無理のないエコフレンドリーな買い物の仕方だというところにおちつきました。
また、小売り商社様、メーカー様方には、ぜひ硬化プラスチック容器のプラボトルは今後見直しをお願いしたいです。リピート買いの消費者には同じプラボトルがかさばるだけですので、容器入りを販売する場合の製品価格は高くし詰め替え用パッケージでのライン展開をするのも良いでしょう。
また、スーパーさんでは、納豆、キムチ、豆腐など冷蔵庫に常備するようなみんなが買う食品の場合は、あえてこの川崎の昭和の豆腐屋方式で対面販売で容器持参の方には20%増量サービスなど、そんな工夫をするのも面白いと思います。
暑くなってきましたので、冷ややっこにキムチを添えてという一品など今夜の食卓にいかがでしょうか。
木村きく子の“Let’s ! SDGs通信”でした。また次回のマガジンもよろしくお願いいたします!
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