こんにちは、弁当博士の遠藤です。寒い日が続いていますが、体調崩していませんか?私は味噌汁にティースプーン1杯の生姜を入れて身体を温めています。
みなさん、「ミートフリーマンデー」をご存知ですか?(グリーンマンデーという人もいます。)月曜日は、お肉を選ばず魚や野菜を食べようという動きです。
なぜそのような動きが今、世界で起きているのでしょうか。
目次
食肉のコストと環境への影響
近年、人口増加と比例して食肉の需要が増え、供給が間に合っていません。これは食肉だけではなく、穀物、野菜、魚介類にも同じ事が言えますが、その中でも多くのコストと手間のかかる食肉にスポットが当たっています。なぜ、食肉ばかりスポットが当たるのか、見ていきましょう。
1.牛肉を1kg作るのに15,000ℓの水が必要
牛肉を1kg作るのに、15,000ー20,000ℓの水が必要と言われています。シャワー3か月分というとイメージしやすいと思われます。 お米を1kg作るのに必要な水は3700ℓ。それと比較すると牛肉の生産には何倍もの水が必要なのです。
2.大豆の生産量の90%は飼料として使われている。
大豆の生産量のうち、90%が食肉の飼料とされています。とても高い割合ですね。これは90年代に遺伝子組み換え大豆が開発され価格が安定したり、農地利用のため森林伐採が急増したのが要因のひとつです。
3.牛のゲップが気温上昇の要因に。
お食事中の方には申し訳ありませんが世界には牛が15億頭飼育されており、1分間に1回ゲップをしています。その吐き出されるメタンガスは地球上で作りだされる全体の4%と言われています。
他の動物はメタンガスを吐き出さないのかと疑問に思うかもしれませんが、羊、山羊も出すのですが、牛の体重の1/10あるため、牛が標的になりやすい。牛1頭が生涯に排出するメタンガスは500ℓと言われています。
メタンガスの温室効果は二酸化炭素の25倍です。日本のメタンガス排出量は二酸化炭素換算で2848万トン。そのうち農業に由来するものが77%(2190万トン)で、牛のゲップは756万トン、27%を占めます。全国約11万台のバスから出る温室効果ガスは年間410万トン、約21万台のタクシーからは248万トンですので、牛のゲップは、バスやタクシーから出る量(658万トン)よりも多いという恐るべき数字です。
このような複数の理由によって2009年、「週に1回ミートを食べない日を作ろう。」と発信した、元ビートルズのポールマッカートニー氏を中心に「ミートフリーマンデー」という動きがイギリスで始まり、多くの国で実践されています。
何から始めたらいいの?
牛肉1kgを食べない選択をした場合、25kgの大豆、多くの水が節約されることになります。
培養肉や大豆ミートはちょっと、、、という方は、納豆やオムレツなどの卵料理や冬ならお鍋を湯豆腐にするということでも、実践していることになります。
まずは地球環境問題を自分事にする。そして「食卓のおかずを肉からそれ以外に代える。」これが大切だと思います。
ミートフリーマンデーの未来
世界の人々が食肉を食べる回数を減らすことにより環境破壊が緩やかになります。そして食肉の需要が減れば、牧場が森に戻る機会がでてきます。植樹し森を作ることができれば、SDGS目標達成にも繋がりますし、環境も良くなっていきます。人間は破壊ばかり続けてきましたが、再生を手助けする技術も持っているのです。
「肉を食べるな。」ではなく、1週間に1日だけ止めてみる。この運動は食肉を控えた食生活を継続することが大切です。月曜日ではなくても、土曜日でも日曜日でもいいと思います。 今、起こっている問題に向き合い、何が出来るのか、考え実行することが、環境に優しい未来へと繋がっていくと私は信じています。
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