日本ワイン放浪者の西です。
私は、東麻布のビストロチックでソムリエをしております。
また麻布十番と六本木で7店舗を経営する役員でもあります。
今回は富山県氷見市の高台にある、セイズファームさんのワインを紹介します。
出会いは3年前。
全くワインに詳しくない父親が、私と飲もうとお土産で買ってきてくれたのが最初です。
「まさか父からワインで教えてもらうこともあるんだな」と、思ったシーンでした。
その時に飲んだシャルドネが本当においしく。僕の記憶に残っていたのです。
とても人気のワイナリーですから、なかなかワインの入手も困難。
いつも数本入手してはすぐ無くなる、というはぐれメタル的なワインです。
「こうなったらワイナリーに行くしかない!」と鼻息荒く、家族旅行を口実にファームを訪れる事となるのです。
テイスティングルームで飲んだのは、
- 2017年 シャルドネ
- オジコシャルドネ
- ロゼ
の3種類でした。
個人的にはオジコシャルドネに1番興奮!
イキイキとした酸味に、とにかくご飯食べたくなるような…そんな気分になりました。
オジコとは、この土地で「弟」という意味で、樽発酵を行うシャルドネの弟分的位置付けです。
このワインは、樽を使わずにステンレスタンクで作られます。
とても溌剌(はつらつ)とした上品な酸味。
そこに、グレープフルー、熟したレモン、白桃のニュアンスが溶け込み、自然に囲まれたワイナリーの情景のような、清廉さや温かみを感じることができるワインです。
贅沢にも栽培醸造家の田向さん引率で、ワイナリー巡りました。
2018年は夏の猛暑と悪天候で大変でした。
気温・雨・風などあらゆる自然との戦いだったと思います。
日照時間も少なめ。雨の量も多いこの土地。
ご苦労は絶えないと思うのですが、それもまた農業。ワインということなのでしょう。
こだわりである自社栽培で、目が届く範囲でのとても丁寧な仕事だから、ワインのクオリティは毎年向上していくのです。
田向さんがおっしゃっていた、僕なりのキーワード、
「ワインは風土をうつす」
本当に高い丘に立ち、富山湾や山を見下ろす風景を感じさせるワインなのです。
「ワインを含む、地元の食材で氷見に足を運んでもらう」
僕が行った日も車がいっぱい。併設のレストランも混み合ってました。
全てはこの氷見というワインと未開拓エリアにかけた、セイズファームチームの皆様には頭が下がります。
併設されたレストランや宿泊施設も、今度は利用したいです。
私がいる”ビストロチック”では、シャルドネ、オジコシャルドネはあいにく売り切れ(次回納品待ち)ですが、セイズファームさんが作る、激ウマのシードルはグラスでも飲んでいただけます。
東京都港区東麻布3-7-8 イイダアネックス麻布十番 1F
03-6435-5900
ぜひともお越しください。
旨味が多く残る秘密は無濾過にあり
樽熟成が醸し出す上質なワイン