寒さが一段と増す1月のこの時期。木枯らし舞う外の景色はグレーやベージュが目立ちます。
そんなときに、食卓が色鮮やかで一気に華やかになり、心も体も芯から温まる具沢山の煮込み料理はいかがでしょうか?
今日は“食べる輸血”と呼ばれるビーツを使った具だくさんのスープ、ボルシチのご紹介です。
“ボルシチ”はウクライナが発祥の地といわれる、東欧諸国、そしてロシアを代表する煮込み料理です。コンソメスープ、トムヤムクンと並んで世界三大スープのひとつと数えられるほど。
日本でも、その名前はよく知られているものの、実際にご家庭で作る!と言われる方は、意外に少ないのではないでしょうか?
でも、作り方はとってもシンプル!全部の素材を切って、順に炒めて煮込むだけ。
スパイスがいらないのでカレーよりも簡単に作ることが出来ます。寒い時期に、ガス台でお鍋がコトコト~なんて、満たされる時間ですよね。
目次
「食べる輸血」と呼ばれるビーツの特徴とは?
主材料のビーツ。日本料理では馴染みの少ない野菜ですが、世界では歴史的にみて、たくさんの地域で長いこと親しまれてきた野菜のひとつです。
ビーツは地中海沿岸地方原産のアカザ科のサトウダイコンの一種。
見た目はカブに似ていますが、実はホウレン草と同じ仲間の野菜です。根の先はにんじんやスィートコーンを上回る糖分量を誇ります。
古代ローマ時代から食べられてきた野菜で、その当時は病気の治療薬として用いられてきました。現在では、“食べる輸血”と称されるほど栄養価の高さが証明されています。
ビタミン、鉄、食物繊維、ミネラルがとくに豊富です。鮮やかな赤紫色は、根に含まれるポリフェノールの一種、ベタシアニンによるもの。
最近見かけるようになったオレンジ色のビーツは、ベタキサンチンという成分が多い物。
また白とピンク色が同心円状に現れる可愛いビーツは、見た目にも楽しい生食用の新種で、サラダで喜ばれています。
主に根を食べる野菜ですが、立派な葉がついているものが手に入ったらラッキー!
葉も根と同様、もしくはそれ以上に栄養が詰まっているので、捨てるのは勿体ないです。
是非食べてみてください。
茹でて、あくがあるので流水で洗い、水気を絞り、サラダに、おひたしに、ナムルにと活用してみてくださいね。
体を内側から温めてくれる上に栄養満点。ビーツと他のお野菜やお肉を一緒にコトコトと煮込めば、甘みと旨味が溶け合って、心も体も満たされる一品です。是非お試しを!
ボルシチの材料(4人分)
材料 | 分量 |
---|---|
ビーツ(生)もしくは、ビーツの水煮 | 1個 |
牛バラ肉(焼き肉用) | 200g |
にんにく | 1かけ |
タマネギ | 1個 |
白菜 | 4枚 |
ジャガイモ | 2個 |
人参 | 1/2本 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
スープブイヨン | 1個 |
水 | 3カップ |
トマトの水煮 | 1カップ |
塩、こしょう | 少々 |
ローリエ | 1枚 |
サワークリーム | 適量 |
ディル | 少々 |
今回は、赤紫色のビーツではなくて、オレンジ色のビーツを使用していますので、スープはオレンジ色になっています。
使用する野菜は、白菜の代わりにキャベツを使ってもおいしく出来上がります。大根を加えてみたり、家にある根菜を合わせるなど、気軽にトライしてみてくださいね!
ボルシチの作り方・レシピ
1.牛バラ肉は塩、胡椒で下味をつける。
2.にんにくは粗みじん切り、ビーツと他の野菜は食べやすい大きさに切る。
3.鍋にオリーブオイルを入れ、にんにく、牛肉と順に入れ、牛肉に焼き色がつくまで炒める。
4.手順3に、ビーツと根菜を加えさっと炒めたら、白菜、水、トマトの水煮、ブイヨン、ローリエを入れて約30分間煮込む。野菜が柔らかくなったら、塩・胡椒で味を整える。
※もしビーツの葉があれば、下茹でして水切りしたものを最後に加える。
5.お皿に盛り付け、サワークリームとディルを載せて完成。
「食べる輸血」と呼ばれる栄養価の高いビーツ。
ぜひ、ビーツを使ったボルシチのレシピをお試しくださいね。
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