ブドウの生長と共に、伸びた新梢を「誘引」しなくてはならない。
昨年から準備している杉の支柱が間に合わないために、急遽「竹」で代用することにした。一般的に垣根仕立ての支柱は6m間隔で設置するが、苗がまだ小さいこともあり、誘引紐を張れる最低限の本数、18m間隔で仮設置を行った。
目次
竹の伐採
昨年、地元の方にご協力で竹薮を紹介して頂き、270cmの長さで200本ほど用意した。
竹支柱の打ち込み
ドリルで40cmほどの穴をあけ、その穴に竹をさし、脚立に登り、”掛矢(かけや)”で地中に打ち込んでいく。
掛矢(かけや)とは、樫(かし)などの硬い木で作られた大型の木槌(きづち)のこと。主に杭(くい)などを打込む時に使用する道具。
誘引紐を張る
ブドウは蔓(つる)性植物である。日本で栽培される主な果樹のほとんどが喬木性植物であるのに対し、ブドウやキウイフルーツは蔓性植物である。
喬木性植物は、幹が自ずから直立し、それから発生する枝が分枝と伸長を繰り返し、円形や円錐形の樹冠を年々拡大して行いく。これに対し、蔓性であるブドウ樹では、はじめは新梢が上へ向かって伸びていくが、途中から先端が下垂するようになり、ほかの樹木などに ”巻きひげ” をからませて這い上がるか、地表面を這う。しかし、日本のように夏半期が多雨である地帯では、枝葉や果実が地表を這う状態では、泥などによる汚れや病気の発生が多く、栽培するには棚などに誘引しなくてはならない。
蔓性植物の特性として、分枝性は比較的少ない反面、節間が長く、茎が長く伸びる。特に先端枝や株元から発生した新梢は生長が速やかで、かつ伸びる期間が長く続くので、一シーズンで10m以上も生長する枝さえ決して珍しくない。
まるでブドウの手”まきひげ”
まるで両手いっぱいに広げて糸に掴まるために背伸びでもしているかのように見えるブドウ。
つる性の植物はブドウに限らず野菜でも、「安定」することでより上へ(先へ)生長が可能なので、常に何か掴まるものを探しているように見えるし、実際そうしている。興味深い特性。
今年の6月中旬時点
まだまだ生育が始まったばかり。これから生い茂はじめるであろう雑草の草刈りや、病気への防除など忙しくなっていく。
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