真空シーラー狂 作り置き料理家のAYA(小平文)です。
サステナブル通信vol.6のテーマは「ミールキットは作り置きの最高の教科書」です。
今まで「作り置き」「冷凍作り置き」についてのいろいろ書いてきましたが、そもそも作り置きってなんだろう?
先日キッチンメーカーのクリナップキッチンさんのショールームで「作り置き診断」付きのイベントセミナーを開催したときに、ご参加の方の言葉にハッとしました。
「作り置き」っていうほどの料理をしたことがありません。作り置きってハードルが高いです。
というお話を聞いて、「それって家族に毎日ちゃんと料理を作ってあげているってことだからとてもすごいこと!」ととっさに返していました。その方はミールキットを定期購入し、その日に食べるものを作っているそうです。
たしかに食べきりのミールキットだと残らないので作り置きにはならないですよね。でもフードロスにはならず、とってもサステナブルなキットだと思います。
私も市場調査のためにミールキットを購入することがあります。とっても良くできていて作り置きの参考になることが多いミールキット。基本は冷凍ではなく冷蔵ですね。そんなエピソードから今日は「冷凍作り置き」「冷蔵作り置き」について語りたいと思います。
目次
ミールキットは料理初心者さん向けだと思ったら大間違い
ミールキットってちょっと割高ですが、実はすごいアイディアが詰まった最高の教科書です。
特に料理初心者さんは材料の分量を目で見て覚えられ、この量の食材を使うと出来上がりはこれくらいというのが実体験でわかりやすいです。料理初心者さんはレシピを見てもどれくらいか想像がつかなかったり、味付けも調味料をそろえるのは大変なので、ミールキットを使うと手軽に料理をはじめらえるというメリットがあります。
メーカーさんももちろんそういう初心者さん目線で商品開発をされているので初心者さんが買うことが多いですね。また料理に頭を使いたくない人などもとっても便利なキットです。
総菜やレトルトと違って調理をするので出来立てのおいしさと、調味料付きなので味のブレがありません。
やっぱり料理初心者さん、料理が苦手な人向けでしょ?ミールキットって。。。。って思ったそこのあなた!
見る視点を変えてみると、日々の料理は普通に作れる人や料理大好きな人にもヒントがいっぱいなのがミールキットなんです。ミールキットを作っているのは料理ができる人たちがいかに初心者さんが道を外さずおいしいものが完成するかを考え倒してある商品。このどう考えてこれは作られたのか?を考えあると初心者さん以外の人にもヒントがたくさんあります。
ミールキットから紐解く作り置きのヒント
ミールキットでは、なるべく「簡単」「時短」を意識しつつ、炒める、煮るなどの最終工程はご自身でやるように作られています。出来立てのおいしさというのは素材のシャキシャキ感など食感だからです。
ということは、作り置きで取り入れられることとして、どこまで準備された付属品があるんだろう?ってところをみるといいです。
ミールキットにひき肉が生で入ってることはほとんどありません。ひき肉は細かくするときに空気に触れ、酸化と雑菌が増えやすい状態になっているからです。肉は小さくカットされればされるほど痛みが早いので、日持ちさせたければ塊肉がおすすです。
ではミールキットに入ってるひき肉はどういう状態か?というと、すでに炒めてあります。味付けはなしまたは薄味でそぼろ状になった状態で真空シールされているものです。それによって日持ちがするので、配送+数日冷蔵庫で保存が可能になります。
ここから作り置きのヒントをいただきましょう!
ミールキットで見るべきポイント
ミールキットではひき肉は生のままで入っていない理由は先ほどお話ししましたが、それ以外にも理由があります。
メーカー側もひき肉をそぼろ状にしておけば冷凍で日持ちがするので一気に仕込んで置ける。また、それを応用してレシピを考えることで、ひき肉をそぼろ状にする料理ならすべてに使えるということです。しかも購入者は炒める工程がないため時短にもつながるため一石二鳥ですよね。
おうちでも同じようにミールキットの「おかずの素」を作って置くと便利です。今回でいうと「ひき肉」→「そぼろ肉」ですが、このそぼろ肉のメリットは3つあります。
1.日持ちがする
2.カサが減る
3.時短になる
特価で買ったひき肉を自家製ミールキットにする
ミールキットに入っている「おかずの素」を自分で作れたら、ミールキットよりお安く自家製ミールキットができてしまうということです。
いろんな料理日使いやすいように、下味を薄めにつけておくのがおすすめです。
出汁味、ほんのり塩味程度。
ひき肉のそぼろ状になる料理には色々使えますね。
作り方もいたって簡単、炒めるだけです。
特価で買ったひき肉のビックパックを一気に大き目のフライパンでいためて、小分け冷凍しておくと炒めずに済むので時短にもなりますし、なによりもカサが減るので収納が楽になります。
ひき肉を冷凍すると繊維が細かく分断されているのでドリップも出やすくパサつきがち。事前に炒めたほうがおいしく食べられます。
ちなみにもしひき肉を冷凍するなら、調味料を揉みこんで冷凍すると◎繊維に水分を取り込んでパサつきを予防してくれます。
ミールキットは作り置きの最高の教科書
私がお勧めしている「自家製レトルト」という作り置きはもちろん完成品を小分けして冷凍作り置きをするのがメインですが、「おかずの素」やめんどくさい下処理をまとめてすることもお勧めしています。
写真は鶏そぼろを使って、豆腐とカニかま、ブロッコリーであんかけご飯にしたものです。すでに出汁で煮てある鶏そぼろなので、味付けもシンプルにちょっと塩で整えるだけ。これを一から作るとめんどくさいですね。
ミールキットから学ぶことは、どの工程を事前にやって置いてOKか?どの工程は食べる直前がいいのか?を学べる最高の教科書です。
ちょっと視点を変えるだけただ時短するだけのミールキットから、すばらしい教科書になる。
日々の暮らしを豊かにする方法は周りにあふれています。
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GooGooFooクリエイター
真空シーラー狂 AYA(小平文)
家庭用真空シール器をこよなく愛する料理家
週4料理、週3温めごはん「自家製レトルト」オンライン教室主宰
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【真空シーラー狂AYAのサステナブル通信】
vol.1「ライフスタイルに合わせた冷凍保存」
vol.2「ライフスタイルに合わせた作り置き」
vol.3「フードロスを減らし、献立に迷わないために」
vol.4「出汁は捨てるところなし!アレンジレシピをご紹介」
vol.5「自家製レトルトで節約・時短・フードロス+心のゆとり」