【受け継ぎたいばあちゃんの知恵 vol.1 】“よもぎ”でリフレッシュ♪

【受け継ぎたいばあちゃんの知恵 vol.1 】“よもぎ”でリフレッシュ♪

みなさん、はじめまして!栄養士・食育栄養インストラクターの片桐佑香です。

 

ちょっと外に出れば、ぐんぐんと成長する草木の鮮やかな緑、そよぐ風が心地よいこの季節、いかがお過ごしですか?自粛生活が続いていますが、私は料理やお菓子作りをしたり、「ベランダ菜園」でバジルやパクチーなどのハーブを育てたり、「おうち時間」を楽しんでいます。とは言え、長時間お家で過ごしていると、少し窮屈に感じることもありますよね・・・。

 

今回は、自己紹介と、お家の中でも季節の流れを感じ、リフレッシュ出来るレシピをご紹介します。

今の季節が旬の「よもぎ」を使った和菓子「よもぎ団子」と、ちょっと一息つきたい時に嬉しい「よもぎ茶」の作り方です。

 

 

 

はじめに自己紹介~「ばあちゃんの知恵」を受け継ぐ?~

おばあちゃんが作ってくれた料理、皆さんはどんなものを思い浮かべますか?

私は、「野沢菜漬け」が真っ先に浮かびます。きっと、皆さんのおばあちゃんも知恵と工夫を凝らし、いろんなものを手作りして食べさせてくれたのではないでしょうか。

 

こうした、知恵と工夫を凝らした“おいしいもの”が日本にはたくさんあります。

例えば、「ぬか漬け」。塩の効果で保存性が高まるだけでなく、発酵しているため食べると腸内環境を整え免疫力UPに役立ちます。

また、椎茸を天日干しすることで旨味が凝縮されるだけでなく、ビタミンDが倍増した「干し椎茸」、などなど。

食の多様化が進む中でも、こうした日本の伝統的な“おいしいもの”たちが10年後も20年後も、ずっと受け継がれて行けば素敵ですよね。

 

私は、美味しくて健康のためにも役立つ「ばあちゃんの知恵」が詰まった食を受け継ぎ、料理研究家という仕事を通して伝えて行きたいと考えています。それは、漬物などの手仕事が大好きなのもありますし、レシピを通して、「大切な人のために料理したい」と思っている人たちの、手作りする時間を「+aの知恵」で楽しいものにしたいからです。そして、それを食べた人が心身ともに元気になり、笑顔になってくれたら幸せです。

 

 

 

よもぎについて

よもぎとは

草餅の材料として親しまれているよもぎ。河原やあぜ道などに自生し、4月~5月(寒冷地は6月まで)に収穫時期を迎えます。

幼少期、この時期になるとよくよもぎを摘んでは、おばあちゃんの家に持っていき、よもぎ団子を作ってもらったものです。(大人となった今では、野ざらしにされたよもぎを摘むのは衛生的に少し気が引けますが・・・。)

よもぎは「トリカブト」という有毒成分のある植物とよく似ているので、採取する際には十分注意しましょう。

最近では、ネット通販で天然のよもぎを購入することが出来ます!

 

よもぎの効能

よもぎは漢方では「艾葉(がいよう)」と呼ばれ、古くからお茶やお灸の材料として古くから重宝されてきました。

【よもぎの代表的な成分】

  1. 食物繊維・・・便秘予防。血糖値の上昇を緩やかにする。
  2. クロロフィル・・・抗酸化作用があり、肌の若返りやがん予防に役立つ。デトックス効果や、貧血予防効果がある。
  3. シネオール(芳香成分)・・・ハッカに似た清涼な香り。リラックス効果や、鎮咳作用、殺菌防臭作用がある。

 

便秘予防やデトックス、リラックス効果など、よもぎは美容にも役立つことが分かりますね。

 

 

 

「よもぎ団子」のレシピ

【下処理】

よもぎは、葉の柔らかい部分のみを使用します。そのため、茎の部分は手でちぎっておきましょう。

こうすることで、なめらかで食感のいいお団子になります。

 

よもぎの下処理

 

「よもぎ団子」の材料

材料 分量
よもぎ 100g
上新粉 150g
白玉粉 50g
上白糖 30g
熱湯 160cc〜
きな粉・あんこ お好みの量

 

「よもぎ団子」の作り方

1.よもぎはよく洗う。鍋にお湯を沸かし、沸騰したらよもぎを入れて柔らかくなるまで茹でる。(10分くらい)

 

2.(1)をざるにあけ、冷水で冷ます。水気をよく絞り、まな板にのせ細かいみじん切りにする。(最初は繊維が硬いので、手を切らないように気を付けて下さいね。)

 

3.(2)をすり鉢に入れ、すりこ木でなめらかになるまでよく擦る。(*フードプロセッサーをお持ちの方は、フードプロセッサーにかけると作業が楽になります。)

 

よもぎをすり鉢にいれる

 

4.ボールに上新粉、白玉粉、上白糖を入れる。熱湯(160㏄)を少しずつ加え、箸で混ぜる。まとまりが出てきたら、耳たぶくらいの柔らかさになるまで手でこねる。まとまりが悪ければ、熱湯を少量追加する。

 

ボールに上新粉、白玉粉、上白糖を入れる

 

5.(4)に(3)を加え、全体の色が均等になるまで、よくこねる。

 

(4)に(3)を加え、全体の色が均等になるまで、よくこねる。

 

6.大きめの鍋にお湯を沸かしておく。(5)を食べやすく、なるべく均等な大きさに丸め(24個分くらい)、沸騰したお湯で茹でる。しばらくして浮き上がって来たら、5分程茹でる。

 

7.お団子に火が通ったことを確認し、すくい取って皿に盛り付ける。

 

お団子に火が通ったことを確認し、すくい取って皿に盛り付ける。

 

お団子自体が甘さ控えめなので、お好みでお砂糖を加えたきな粉や、あんこをトッピングしてお召し上がり下さい♪上新粉と白玉粉、両方加えることで、なめらかながらもモチモチな食感を楽しむことが出来ます。

お団子を丸める作業など、お子さんがいる場合は一緒にやってみるのも楽しいかと思います!

 

 

 

「よもぎ茶」の作り方

「よもぎ茶」の材料

材料 分量
よもぎ 100g

 

「よもぎ茶」の作り方

1.よもぎを蒸し器で10分程蒸す。

 

2.天板にクッキングシートを敷き、その上に(1)のよもぎを広げる。100℃に予熱したオーブンで40分加熱する。

 

天板にクッキングシートを敷き、その上に(1)のよもぎを広げる

 

3.40分経ったらよもぎをひっくり返して、更に20分加熱し、しっかりと乾燥させる。 乾燥が足りなければ、もう数分加熱する。

 

急須に熱湯と出来上がった「よもぎ茶」を一掴み入れ

 

急須に熱湯と出来上がった「よもぎ茶」を一掴み入れ、3分蒸らせば美味しく飲むことが出来ます!ハーブティーのような香りで、寝る前やリラックスしたい時におすすめです。 ティーバックに入れて、お風呂に浮かべると「よもぎ湯」として楽しむことも出来ますよ。

 

 

昔から重宝されてきたよもぎ。香りがよく美味しいだけでなく、漢方としても用いられるくらい栄養価も優れている。これに気付いた先人たちの知恵は素晴らしいですね! 「よもぎ団子」や「よもぎ茶」作りを楽しんで、“リフレッシュ”できるティータイムの一時を過ごしてみてはいかがでしょう?

 

 

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