【無添加食品プロデューサー】味噌造り一筋45年以上の極み『えちごいち味噌』

【無添加食品プロデューサー】味噌造り一筋45年以上の極み『えちごいち味噌』

かつて、孔明は呉の国を攻めるために蜀軍を率いて行軍していた。

途中で大雨が降り、大切な食糧が水浸した。季節は折しも夏であり、兵糧の大豆は黒く変色し、発酵したような匂いがしたそうだ。しかし、食べ物はそれしかなかった。蜀軍は引き続き、この雨に濡れた発酵した豆類食物(当時の主食は大豆)を食べるしかなかったという。

しかし、不思議なことが起きた。食料難で耐え忍んできた兵が、なぜか元気になり、士気も上がり始めた。呉軍との戦いの中でも、結果は蜀軍の大勝だった。

孔明は、これは黒くなった大豆のせいだと考えて、蜀の国に戻ってから製法を研究させた。
こうして生まれたのが豆鼓だった。麻婆豆腐の名脇役として知られる豆鼓である。

こんな誰かの気づきによって、きっと味噌も生まれたのだろう。
納豆、チーズ、ワイン。発酵食品とは、先代に生きた誰かの思いつきが丹念に熟成された産物である。
偶然の産物が、健康食品として、今は食卓の当たり前の一物となっている。
しかし、この偶然は当たり前ではない。味噌屋との出会い方も、当たり前ではない。

コロナ禍でご縁が生まれて、記事公開までには数年がかかった。
落ち着きを取り戻して時間が生まれ、両者の関係も腐敗せずに“発酵した”と考えられる。

デジタル支援の案件が多く、無添加食品プロデュースの現場からは長らく離れていた。
でも、本当に美味しい味噌を自らの五感で確かめ、自らの言葉で伝えられることに、久方ぶりの光悦を覚えている。素晴らしい味噌が、新潟県にあった。

 

味噌造り一筋、45年以上。

 

国産原料を厳選し、“無添加”にこだわった極上の味噌をつくるのが「えちごいち味噌」だ。長岡市の味噌メーカーとしては、創業当時から地元で愛されている。さて、何をもって「無添加」か?

 

それは、原材料にある。米みそであり、酒精などの余計な成分が入らないのだ。この記事では、私のポリシーである“完全無添加”であり、麦も入らない(グレインフリー)味噌だけを紹介していく。大豆(国産)、米(国産)、食塩(国内製造)だけのシンプルだからこそ、味わい深さが感じ取れる。やはり、驚きは1回では済まなかった。

 

丸しぼりは、どんな料理にも重宝し最強

 

今回は、無添加丸しぼり「赤みそ1.5㎏」と「白みそ1.5㎏」をご賞味させていただいた。米こうじの芳香が楽しめて、さわやかでやさしい。胃腸疲れにも優しく寄り添うような、まろやかな風味の味噌だ。防腐剤・漂白剤等は使用していない。そして、酒精(発酵防止のアルコール)も一切使用しないため、麹菌が生きており非常に美味しい「生みそ」である。

大豆については、赤みそについてはタンパク質が多い「新潟県産エンレイ」、白みそでは「新潟県産里のほほえみ」を使用。大豆は、赤みそと白みそによって使い分けをしている。大豆を一度煮る、蒸すなどの工程を経て仕上げている。3日間かけて糀にするのだ。そのため、旨味が逃げずに大豆の味を最大限に引き出しているようだ。

 

 

この袋に目いっぱい入り、酒精なくても膨らむ心配などがない。安心、安全、体によいの三方よしである。無添加丸しぼりを購入するとタグがついてくるが、素敵な情報が掲載されている。例えば、えちごいち味噌の製造責任者である池野正春さんの情報だ。

 

 

池野正春さんは、卓越した技術が認められ厚生労働大臣から平成19年に「現代の名工」として表彰された職人らしい。そんな、池野正春さんが最も大切にするのは、熟成期の温度管理とい糀をつくる期間である。通常は一定の温度で熟成させますが、徐々に温度を下げていくことで、長年の経験を頼りに微細な調節で味の深みを増大させているのだ。杜氏の池野正春さん、お目にかかってみたいものだ。

 

惚れ惚れする味噌、「匠の味」とは?

 

国産大豆、自家製麹で作られる極上味噌「匠の味」は、全国味噌鑑評会で金賞にあたる農林水産大臣賞を複数回にわたり受賞しているという点が驚き。ただし、味わえば驚きも納得に変わるだろう。それもそのはずであり、「えちごいち味噌」が究極の味噌を造ろうという考えから開発されたのが「匠の味」なのだ。厳選された国産大豆と、煮る前に皮を剥くことで雑味のない状態で仕込む。

 

実際にこの味噌と相性がよい料理を1つ選ぶと、ハンバーグやトマト鍋である。
味噌をソースの隠し味として使い、ひき肉にも塩コショウをせずに味噌で一度下味をつけるのがポイントだ。
おろしダレと味噌が調和して、以外とマスタードとも合う。

トマト鍋は、定番である。トマトと味噌の相性が抜群であるので旨味が相乗効果を増す。
写真のように、豆腐と下仁田ネギを入れて、あっとう間にヘルシーな晩御飯のおかずとなる。

 

無添加吟醸 こしひかり

 

香り豊かで、コクのある味噌である。3日間かけて造った米麹の割合を多くする十割麴で仕込むことで、新潟県産コシヒカリ米の甘みをはっきりと楽しむことができる。

グルテンフリーで小麦を摂らない私にとって、味噌は必需品であるが、味噌汁が美味しくなるのは、大豆の力とその引き出し方にあると考える。毎日摂っても飽きのこない、あっさりした味わいにコクが乗ってくる。味噌は、大豆の煮方・麹造り・熟成期間のどの工程でも手を抜くことができないという点にうなずける。

 

 

国産米でつくられた自家製の麹。テクスチャーもなめらかで、味わいに甘味とコクが生まれている。日本酒で例えるならば“大吟醸”の仕込みの丁寧さで、とにかく匠である。
味噌汁が、この味噌を使うことで、何百倍もおいしくなることが口に入れた瞬間にわかるだろう。

 

味噌屋さんがつくる『甘麹塩麹』が美味…!

 

「食欲が進む」とはこの調味料にある言葉ではないだろうか。

鶏肉、野菜を炒める際に、食塩ではなくて塩麹にするだけ。
なにも難しいことではなくて、時短の料理テクニックである。これほどまでに料理の深みが出るのか…!

 

茄子とほうれんそう塩麴ボロネーゼ(グルテンフリー)

 

パスタを茹でるとき、あえて塩を入れずに、ソースの塩味に塩麹を潜ませる。

これで、ボロネーゼのトマトと肉が一層引き立ち、とうもろこし粉のグルテンフリーパスタと美味しく絡んでいく。

肉、魚と、本当に万能調味料である。

 

えちごいち味噌

越後のおいしいお味噌 越後一味噌【えちごいち味噌】 (e-omiso.co.jp)

YouTube:151miso’s キッチン – YouTube

 

 

編集後記

深い睡眠と規則正しい生活には、味噌が欠かせない。
朝に味噌、夜に味噌。私は味噌づくしの毎日を過ごしている。

2012年、アメリカソーク研究所の羽鳥恵博士の実験で、時刻を決めて規則正しい食事をさせると、たとえ高脂肪食を与えていてもメタボリック症候群になる確率が圧倒的に低いというマウス実験の報告をしていた。
これは、生体リズムに大きく関わっているからだ。

生体リズムで大切なのは睡眠である。では、不眠症の方には、最もおすすめしたい食品はなにか。
味噌だ。

味噌をまず勧めるのが正解である。味噌に含まれるポリフェノールこそ、私たちの時計遺伝子の仲間のサーチュインを活性化させて、生体リズムを整えてくれると期待できるからだ。

また、メラトニンは、目から太陽光が入ってから約14~16時間で眠りへと誘うホルモン。
長寿をもたらす遺伝子として注目がされているが、昼と夜のメリハリを明瞭にする働きがある。
不飽和脂肪酸を摂ることで「メラトニン」が増えるのだ。

ほら。
こう言う話を聞くと、朝に味噌、夜に味噌がしたくなる。
意外と、未病のコツは味噌なのかもしれないと気づくのだ。
そして、ありきたりな毎日の食卓にある味噌だけど、その調味料の質を上げることが、美容と健康の近道であることを味噌は教えてくれている。

長らくお休みをしますので、皆さんまた、どこかでお会いしましょう。

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