こんにちは。日本はちみつマイスター協会認定講師の信田です。
ハチミツを加熱すると良くないという説がありますが、どうしてなんでしょうか?
生で食べることの利点をレクチャーしますね。
目次
世界の標準は「生はちみつ」
第一話でもお話ししましたが、コーデックスという食品国際規格では『ハチミツは、植物の花ハチミツは、その本質的成分が変化したり品質が損なわれるような加熱や加工をしてはならない。』と規定しています。つまり、世界ではハチミツというのは「生ハチミツ」のことなのです。
フランスのBioスーパーのハチミツ売り場(2015年パリで著者撮影)
ハチミツは生がオススメ?
ローフード界のスーパーヒーローとして名高いデヴィッド・ウルフ氏の著書「スーパーフード」でもハチミツについても「生」をオススメしています。私の本棚にハチミツについて書かれた本がたくさんありますが、加熱処理を勧めているのは、見つかりませんでした。
私のはちみつ本の写真
加熱するワケって何だと思いますか?
その理由は、いくつかありますが、主な理由は
・糖度80度に達していない未熟な蜂蜜の水分を飛ばすために加熱します。
・大量に効率よく容器に充填するために粘性を下げる目的で加熱します。
★ただし、生ハチミツは外気温が15度を下回ると固まりやすくなるので、充填前に数日の時間をかけてゆっくりと40~45度位の温度帯にするのは、加熱とはいえないのが通説です。
ミツバチの巣箱の温度は一年中、35度です
加熱による弊害はあるのでしょうか?
ハチミツには、活きた酵素と、およそ180~300種類の栄養素が含まれています。その中には、加熱によって本来の働きを失うものもあると言われています。アーユルヴェーダでは、60度以上に加熱した蜂蜜は食べないように教えられています。
他方、「180度で30分間の加熱加工ハチミツの摂取で細菌感染が予防できる可能性(矢木助教ら)」という報告もあります。諸説あるようですが、一般的な食べ方は生かなと思います。
キルギス共和国の朝食は、フルーツジャムと生ハチミツがたっぷり
生ハチミツに出会うには
食べ物の内容を知りたいときには、商品ラベルと裏面の表示を見ますね。「はちみつ公正取引協議会」の会員ルールでは、はちみつは「純粋」「ピュア」以外の表示はしてはならないとなっています。ですから表示ラベルでは「加熱」「非加熱」の区別はつきません。
では、どうしたら「生ハチミツ」に出会えるのか? 「生ハチミツ」は、国内流通量の1割未満が通説なので、なかなか出会えません。ご自身のカンをひらめかせていると、オンラインショップやオーガニック志向のマルシェなどで出会えると思います。
青山ファーマーズマーケットのマルシェ風景
究極の生ハチミツは、これ!!
ここまでは、蜂蜜を採取して容器に充填するお話をしましたが、誰でも見分けがつく究極の生ハチミツがあります。それが、コムハニー・巣蜜です。
コムハニー・巣蜜は、遠心分離機でハチミツを絞る前の段階ですから、中身は加熱していないハチミツだけです。ハチミツが貯められている六角形の部分は巣房です。この巣房は、ミツバチがハチミツを食べて分泌したミツロウで出来ています。ですから、そのまま食べても大丈夫、だって原料は「生ハチミツ」なのです。お口に残るのが気になるようでしたら出してもいいのですが、キルギス共和国の養蜂家に聞いたら、そんなモッタイナイことしない、ガムのように噛んで歯をキレイにして最後は食べるのだよと、白い歯で笑っていました。
コムハニー・巣蜜を購入のポイントは、巣房の上に蓋がされていることです。ミツバチは、糖度が80度を越えるとミツロウで蓋をします。これが、完熟の証なのです。
食べ方ですが小さくカットして、焼きたてのピザ、バンケーキ、アイスクリーム、チーズなどにトッピングするとゴージャスですね。私のマルシェでも大好評で売り切れ続出です。
写真:信長江美/信田陽吉 イラスト:池田美佳
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