【週末のパルタージュVol.14】真夏のエネルギー補給に!アンダルシア風 濃厚ガスパチョ

【週末のパルタージュVol.14】真夏のエネルギー補給に!アンダルシア風 濃厚ガスパチョ

リヨンの丘から街を望む

 

お料理クラブパルタージュの竹本です。

毎日の食卓に取り入れることができるフランスの家庭料理をご紹介します。

 

雨の多かった今年の7月も終わりが近付いて、真夏の雰囲気が少しずつ漂ってきました。

旬を迎えた夏野菜もたくさん手に入る季節になったので、今の時期にぜひおススメしたい一皿が「ガスパチョ」です。

 

 

 

ガスパチョは「夏のエネルギーチャージ料理」

 

 

ガスパチョはスペイン生まれのトマトベースのスープです。

日本でも人気料理なので作ってみたことがある方も多いと思います。

フランスでも同様で、真夏の食卓に頻繁に登場するお手軽な一皿です。スーパーでは野菜ジュースのように紙パックで売られていて、真夏の栄養補給に一役買っています。

 

ちなみに、ガスパチョは生の野菜をミキサーにかけて作る生野菜のスープというイメージがあると思いますが、本場のスペインには熱々で食べるレシピもあるそうで、生野菜で作るガスパチョは特に「アンダルシア風ガスパチョ 」と呼ばれています。

フランス語では”gaspacho andalou(ガスパチョ・アンダルー)”。トマトが多めでジュースのようにサラサラとしたもの、パプリカを大目に加えて真っ赤な色が美しいもの、メロンを加えるというレシピもあったり、アレンジは自由自在です。

 

今回ご紹介するのはリヨンで出会った作り方にアレンジを加えた私のレシピですが、水分は野菜から出る水分だけで、パプリカの甘みはしっかりと引出します。この料理の影の主役は、実はパンかもしれない、というのは私の意見です。パンでしっかりとした食べ応えをプラスして、濃厚で食べ応えがある”一皿”に仕上げます。

 

 

 

アンダルシア風 濃厚ガスパチョの材料(2人分)

 

 

材料 分量
トマト 大1個
エシャロット(または赤玉ねぎ) 1/2個
パプリカ 大1個
ピーマン 1/2個
キュウリ 1本
ニンニク 1片
パセリ 適量
バゲット 2切れ
オリーブオイル 大さじ2
シェリーヴィネガーか白ワインヴィネガー 大さじ1
クミンパウダー 少々
甘口のピメントン(なければパプリカパウダー) 適量
塩胡椒 適量

 

 

 

今回使う元気な夏野菜です。

野菜の美味しさが料理の美味しさに直結するので、トマトはよく熟れたものを選んで、他の野菜も鮮度が良いものを選んでください。

今回パプリカは、甘みの強い品種を選びました。

 

 

今回一番馴染みの薄い食材は、「ピメントン」だと思います。

ピメントンはパプリカをスモークして粉末にした調味料で、スペイン料理には欠かせません。辛みのあるものと、そうでない甘口があります。味に深みを足してくれるので、卵料理などに使っても美味しいのであると重宝します(まだ簡単に手に入る食材ではないので、パプリカパウダーで代用OKです)。

 

 

 

アンダルシア風 濃厚ガスパチョの作り方

 

 

トマトを湯むきします。

湯むきしたら適度な大きさにざく切りしておきます。

 

エシャロットをざく切りにします。赤玉ねぎでも問題ありませんが、辛味が強く出ないよう、分量は控えめにするといいかもしれません。

 

 

ニンニクは包丁の側面で押して潰します。

 

 

ピーマンもざく切りにします。ピーマンの役割は”苦味”。加えすぎるとえぐみが出るので、少なめかな?と感じるくらいで丁度良いです。

 

 

そしてポイントはパプリカです。

 

パプリカは水分の多い野菜なので、生のまま使うと水分が出過ぎてしまいます。丸ごと魚焼きグリルやフライパンで皮が黒くなるまで焼いて、皮と種を取り除いて加えると旨味や甘味が凝縮して濃厚な味わいになります。

 

パプリカの皮を剥いて種をとったところです。

 

 

皮を全部剥いたキュウリ、バゲットの柔らかい内側の部分、パセリ、オリーブオイル、ヴィネガー、甘口のピメントン、クミン、塩胡椒と一緒に食材を全てフードプロセッサーにかけます。

根気よく、食材の粒々が小さくなって舌触りが滑らかになるまで、5分ほど攪拌します。

(バゲットの外側の部分も後ほど使うので取っておいてください。)

 

 

攪拌し終わったらタッパに移して、冷蔵庫で1晩休ませます。寝かせることで味が馴染みます。

 

 

バゲットの外側の部分は、小さく切ってラードやオリーブオイルでカリカリに炒めてクルトンにします。

食感がプラスされます。無駄なく美味しく食べましょう。

 

完成です。

 

盛り付けには小さく切った野菜、クルトン、オリーブオイル、ピメントン、バルサミコ酢を使いました。

 

 

こちらは私の好きなアレンジです。

カリカリに焼いたバゲットと温泉卵と一緒にヴェリーヌにすると、さらに食べ応えのある前菜に仕上がります。

 

皆様の夏のレパートリーに加えていただけると嬉しいです!

 

 

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