【週末のパルタージュ Vol.20】小さな好奇心が満たされる♪タルティーヌとバゲットの話

【週末のパルタージュ Vol.20】小さな好奇心が満たされる♪タルティーヌとバゲットの話

2014年 リヨン

 

お料理クラブパルタージュの竹本です。生活が少し楽しくなる食卓の話をお届けしています。

 

家にいる時間が長くなると、日々の暮らしががなんとなくマンネリな感じがするようになるかもしれませんが、同じことの繰り返しをしているようで、毎日の暮らしは小さな工夫や発見の連続ということに気がつきます。

 

例えば自分で淹れるコーヒーの味。
頻繁に移動を生活ではなくなってから、これまで出勤やちょっとしたお出かけに費やしていた時間が自由に使える時間になったことで、これまでインスタントやコーヒーメーカーで済ませていたコーヒーを自分で淹れる習慣ができました。

 

色々なところのコーヒー豆をほんの少しずつ買ってみて、焙煎の具合や産地の違いからくる微妙な味のニュアンスを自分なりに探究してみると、難しそうだと思って今まで触れることのなかったコーヒーの深みに一歩足を踏み入れることができたようでした。
そして今朝はコーヒーが美味しいと感じた日は、朝から少しいい気分です。

 

バゲットを縦に切ってみると

 

 

同じように、小さな好奇心を満たされる料理があります。
それが、“タルティーヌ”。
料理と呼べるほど手間のかかるものではなく、パンを縦にバッサリと切って、バターやジャムを塗って食べる手軽な食事です。

 

バゲットは外側の皮の部分を「クルート」、内側の柔らかい部分を「ミ」といいます。
クルートはまるで焼き餅のようにパリッとして、ミの部分は詰まりすぎず気泡は多すぎず、しっとりとしているのが美味しいバゲットの条件。さらにちょっと太めのバゲットを選ぶと柔らかいミがたっぷりと詰まっていて、きっと日本人好み。

 

日本人がお米の美味しさにこだわるように、フランスの人はバゲットの焼き加減や食感に好みがあります。
私がリヨンで住んでいた家の近くのパン屋さんも、腕がいいことで有名でした。私も焼き加減にこだわる地元の人の真似をして、少しだけ太めで、外はきつね色で、とりわけ丸々としたものをいただいて楽しんでいました。

 

リヨン1区。この階段の下にパン屋さんはありました。

 

タルティーヌはそんなバゲットが残った次の日の朝ごはんの定番。でも自分好みの焼きたてのバゲットが手に入った日には、焼きたてにおいしいバターをたっぷりと塗っていただくのも格別です。

 

バゲットを縦に切ってみると、つるりとした外観からは想像がつかない内面に小さな感動を覚えます。

 

ひしめくように詰まっている気泡が作る模様は、横に切ったり斜めに切ったりしてもその全貌を知ることはできませんが、縦に切ったときだけ見せる模様はとても個性的で、一つとして同じものはありません。

 

 

おおげさな話ですが、1本のバゲットも切り方を変えるだけで日常にちょっと違う世界を届けてくれます。

 

 

 

私の好きなタルティーヌの作り方

 

材料<2人分> 分量
バゲット 適量
美味しいバター たっぷり
美味しいジャムや蜂蜜 たっぷり

 

 

国産の美味しいバター「猿払バター」がお気に入りです。
北海道北端の宗谷岬にある猿払村の特産の生乳を使って手作りで作られています。ミルクの風味が豊かでくどさがないので、パンにたっぷりと塗っていただくのに最適です。

 

 

 

タルティーヌの作り方

作り方は簡単。バゲットを縦に切って軽くトースターで焼いたら、バターとジャムや蜂蜜をたっぷりと塗るだけ。

 

 

寂しい気持ちになることが多い今だから、近くにある小さな感動に、心を傾けるのもいいかもしれません。

 

明日の朝は美味しいコーヒーと、タルティーヌはいかがですか?

 

 

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