こんにちは世界を心で旅する料理研究家、堀池美由紀です。
GWのさなか、愛媛県、そして高知県へと旅をしてきました。
今回の旅の目的は、2点。愛媛県東温市で、無農薬野菜を育てるethnic green farm廣川農園の廣川さんを訪ねること。まだ食べたことのない、地方の郷土食を食べること。
目次
ethnic green farm廣川農園の廣川さん
以前から親交のあった廣川さん。数年前に先に訪ねた主人からは、「すごいんだよ!畑に蝶々がひらひらと舞っているんだ!」と興奮気味に何度も話を聞いていました。ちょうど夏野菜に向けて、植え付けに大忙しのなか、突然の訪問を快く受けてくださった廣川さん。
案内して頂いた畑では、ブロッコリー、ロメインレタス、ビーツ、ケール、パクチーなどを育てていらっしゃいます。まずは、いかにも元気よく育っているビーツの葉をガブリ!頂きます。私の一声目は「ナニコレ~!!」なんともいえない、うま味と甘み、そして塩気もあって、何もかけずとも、野菜自体が本当に美味しいのです。ドレッシングもマヨネーズもいらない。塩気すらも、野菜本来から、軽く感じられて、それ単体で美味しさが完結している。衝撃の味でした。続けてケールの葉もちぎってパクリ。 ケール自体、実はそんなに好きな部類ではなかったのですが、これまた実に美味しい!! 柔らかくて、味わいに奥行きがあって、噛めば噛むほど旨味が口中に広がるのです。
廣川さんに、ここに至るまでのお話を伺いました。元々は東京・品川ご出身の廣川さん。 20代前半の頃は、飲食店で、厨房を任されていたそうです。ある日、ラーメン店でいつも使っている中国産の葱が入手できなくなり、値段は倍の、日本産のものを使用したところ、見た目の立派さ、味の美味しさ!に本当に驚かれたそうです。利益を追求することと、美味しさの追求。初めて感じたギャップだったそうです。
そこから野菜に興味を持ち始め、野菜を作りたい!という思いは強まるばかり。とうとう福井県の大手農家さんに就農することに。大規模農園の生産者さんでは、野菜の作り方をゼロから学んだそうです。植え付けから収穫まで、完全にコントロールされて大量生産される野菜たち。同じ形、同じ色合いの立派な野菜達は、利益追求のためには、効率的な野菜達でしたが、廣川さんの中では、新たな挑戦の形がむくむくと頭をもたげてきたそうです。
そんな中、高齢化が進み、離農が進む、現在の愛媛県東温市にご縁があり、とうとう、夢だった無農薬野菜を作り始められたそうです。何もかもが手探りで、最初の数年は虫との闘い、天気との闘いで、試行錯誤と苦労の連続だったそうです。現在は美味しい野菜達を使った、生唐辛子たっぷりのサンバルソースや、パクチー&レモン香る、「Toby White Ale」ビール、など、様々な大ヒット商品まで手掛けておられます。
そんな廣川さんの愛情がたっぷり籠ったお野菜は、東京では以下のpopup店舗でも購入可能です。
〇大崎駅前マルシェ(大崎駅南口改札)12:00-19:00毎週金・土
〇青山ファーマーズマーケット10:00-16:00毎週土・日
〇「謎の808」品川区大崎4-10-9
「買いには行けないよ~!」という方は、
☆食べチョク
☆ポケマル
でも購入することが可能です。
「いろんな旬の野菜の詰め合わせパックもお取り寄せ可能ですので愛媛の穏やかな天候の中、すくすくと育ったお野菜たちを是非お試しくださいね。
宇和島市の老舗「ほづみ亭へ」
廣川さんとサヨナラした後は、いよいよ愛媛の美味しいものへ。郷土食として有名なのが、豊富な海の幸、鯛を使った、鯛めしです。なんと愛媛県は真鯛生産量日本一!ミシュランで星つきの宇和島市の老舗「ほづみ亭へ」。
ここ宇和島市を中心にした南予地方の鯛めしは、生卵入りのたれに漬けた鯛のお刺身を、温かいご飯にかけて頂くスタイル。(ちなみに松山市では、焼いた鯛をご飯の上で蒸す鯛めしが主流だそうです)
11時の開店と同時にほづみ亭へ。さっそくお店一押しの、鯛めし御膳を注文。
ふか(サメ)の湯ざらし、じゃこ天、まるずし(甘酢おからの上に酢〆のかますが載ったもの)に続いて、とうとう満を持して、鯛めし君の登場です!
炊き立ての白ごはんの上に、甘めのタレに浸かった生卵、ぷりぷり新鮮な鯛のお刺身~、「卵かけごはんの超・豪華版、鯛のお刺身載せ」をイメージしてみてください。まさに、とまらない究極の美味しさです….!! ほづみ亭さんでは、旅館でよくあるスタイルでおひつに多めに白飯が入っているスタイルだったのですが、家族4人で、まあ食べる食べる!各自、6膳、7膳ととまらず、、、「ごはんのお代わりはサービスですよ~」のお言葉に甘えて、おひつごと3回もお代わりしてしまいました!我が家が去った後に、お米を炊かれたのは間違いないでしょう。大食い家族で申し訳ありません!とこの場をお借りしてお詫びいたします。そのくらい美味しかったです~。
鯛めし:ほずみ亭https://s401200.gorp.jp/
四万十川でラフティング体験
愛媛県を後にして、次なる旅は四万十川へ。四万十グリーンが美しい四万十川で、ラフティングを楽しみました。8人乗りのラフティングボートに、我が家の家族4人と、ガイドツアーさんが乗り込み、いざ!冒険へ。
ところどころの急流に、子供たちのみならず、大人も大はしゃぎ。6km約3時間の川下りの途中では、沈下橋と呼ばれる橋をくぐったり、大岩からジャンプしたり、川流れを体験したり。川のすべてを知り尽くしているガイドさんが、しっかりと、サポートしてくれるので、安心して、楽しめます。半日、大盛り上がりのツアーでした。
ラフティングの集合場所は、山間の廃校でした。元給食室らしき部屋では、地元の方が、グリーンカレーを提供する食堂になっていて、ゆる~りとした時間が流れていて、これまた素敵!こちらもまた次回ゆっくりと伺いたいです。
四万十川ラフティング、安全に冒険を楽しみたい方には、是非おすすめです。
四万十川ラフティング:
〇フォレストキャニオン http://nametoko.net/raft/
高知では、カツオのたたきを堪能して、2泊3日の旅程を終えたのでした。
鯛のコンフィのレシピ
さて、今日は、そんな生産量日本一を誇る、愛媛のソウルフィッシュ、鯛を使った一品のご紹介です。鯛めし~ではなく、鯛を使った、鯛のコンフィのご紹介です。お刺身用の鯛を、少量の油で低温でコンフィにします。ふっくら柔らかい鯛の身には、キリッと冷えた白ワインを一緒にどうぞ。あっという間に出来て、豪華な一品です。週末のランチにいかがでしょうか?
鯛のコンフィの材料(2〜3人分)
材料 | 分量 |
---|---|
鯛 | 1さく |
にんにく | 2かけ |
ローズマリーとタイム | 各1枝 |
塩こしょう | 適量 |
オリーブオイル | 1/4カップ |
鯛のコンフィの作り方
1.にんにくは薄切りにする。鯛は塩、こしょうを両面にふり、余分な水分をキッチンペーパーで拭き取る。
2.フライパンににんにくの薄切り、ローズマリーとタイム、オリーブオイルを入れて中火で加熱する。
3.にんにくの香りが立ってきたら、鯛を皮目から入れて弱火にする。
4.鯛の底面の色が変わってきたら、返して、もう片面も1分半ほど加熱する。
5.火を止めて、余熱で中まで火をとおす。
6.器に盛り付け、バゲットを添える。
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