【まいにちのフレンチ・キッチンVol.11】たらとジャガイモの味噌風味グラタン

【まいにちのフレンチ・キッチンVol.11】たらとジャガイモの味噌風味グラタン

お料理クラブパルタージュの竹本です。
忙しい毎日を豊かにする、フランス家庭風の料理を研究しています。

 

2019 Lyon 冬といえば焼きモンドール。

 

一年で一番寒さの厳しいこの時期、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

 

温かい煮込み料理やオーブン料理が食卓に並ぶこの季節、料理のマンネリ化も気になるところです。

特にホワイトソースとチーズで作るグラタンは、シンプルゆえに味が単調になりがち・・・
今回はそんなホワイトソースグラタンを、今が旬の鱈(たら)とジャガイモを使った和風アレンジでご紹介します。

 

 

実は仲良し食材! ”鱈”と”ジャガイモ”

 


photo by boo lee(Flicker)

 

鱈は日本では冬の鍋に欠かせない魚ですが、南フランスや地中海沿いのスペインでは、よく塩漬けの保存食として食されています。

塩漬けにして干した鱈はフランスではモリュ(morue)、スペインではバカラオ(bacalao)、ポルトガルではバカリャウ(bacalhau)という名前で親しまれていますが、食の歴史を紐解いてみると、大航海時代などにこの保存食の果たした役割の大きさには驚くものがあります。

南フランスには干し鱈とジャガイモと牛乳で作る「ブランダード」という料理があり、ピュレやリエット状にしてバゲットに添えて食べたり、グラタンのように全体を焼いて仕上げたりと、様々な食べ方で親しまれています。

ちなみにブランダードのように鱈とジャガイモを合わせる料理はスペインやイタリアにも有名なものが多くあり、思いがけないところではイギリスのフィッシュ・アンド・チップスも鱈とジャガイモの組み合わせです(鱈を使わない場合もあるようですが)。

この組み合わせがこんなにも様々な場所で見られる理由には、歴史的な理由も大きいのかもしれませんが、現代まで変わらず愛されている大きな理由は、きっと間違いなく「美味しいから」。

今回はそんな隠れたテッパンの組み合わせに少しだけ和風アレンジを加えてご紹介します。

 

 

たらとジャガイモの味噌風味グラタンのレシピ(2人分)

 

 

材料 分量
2切れ
ジャガイモ 大1個
玉ねぎ 小1個
ニンニク 2片
牛乳 350ml
バター 50g
薄力粉 大さじ2
味噌 小さじ2
グラタン用チーズ 適量
パセリ 適量

 

 

鱈の切り身は、皮を取り除いた「すき身たら」を選びましょう。
全体に塩こしょうをして、キッチンペーパーに包み、2時間ほど冷蔵庫に置いておくと余計な水分が抜けます。

 

作り方

 

 

小鍋にお湯を沸かして、適度な大きさに切ったジャガイモを湯がきます。仲間で火が通ったら皮をむいておきます。

 

 

玉ねぎとニンニクを薄切りにしてフライパンでバター(分量外)を使って炒めます。
全体的に茶色く色づくまでしっかり炒めましょう(時々水を大さじ1ほど加えて、焦げを溶かしながら炒めると失敗しません)。

 

 

玉ねぎとニンニクを別の容器に移し、同じフライパンにバター(分量外)を引いて鱈を焼きます。

 

 

鱈の両面を焼いたら白ワインを注ぎ、蓋をしてしっかりと中まで蒸し焼きにします。
中まで火が入ったら鱈を取り出し、フライパンに残ったエキスを軽く煮詰めて取っておきます。
このとき鱈はしっかり中まで火を入れて余計な水分を飛ばしておくことが重要です。

 

 

キッチンペーパーでフライパンをきれいに拭ったら、同じフライパンでホワイトソースを作ります。
*ホワイトソースは缶詰のものを使用してもOKです。

 

 

出来上がったホワイトソースには味噌を溶いておきます。
オーブンを200度に予熱します。

 

 

グラタン皿に全ての食材を並べ、上からホワイトソースを注いでチーズをかけたらオーブンで15分ほど焼きます。

 

 

こんがりと焼き目がついたら出来上がり!
パセリをかけて完成です。

 

 

鱈の旨味とジャガイモのホクホク感、バターと味噌のコクがたまらない味わい。
缶詰のホワイトソースを使うとより簡単にできるので、意外と手間もかかりません。

 

 

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