【麹王子の食べる美容酵素vol.6】日本が誇る発酵食・味噌が世界から注目される理由とは?

【麹王子の食べる美容酵素vol.6】日本が誇る発酵食・味噌が世界から注目される理由とは?

いつも有難うございます。麹王子こと阪田真臣です。

 

前回に続き、今回も味噌の持つポテンシャルについてご紹介させてください。

 

新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、「ウイルスに負けない身体を作ろう!」という事で、世界的にも発酵文化の注目度は高まるばかりです。

 

麹が生み出す分解の力と変化の力。麹が大豆から生まれる栄養素を変化させ、麹が塩の価値を変える。味噌はまさに宇宙を表した世界。三位一体で生み出す事が出来る神の栄養バランス。味噌は日本が誇る発酵食の代表者です。

 

みなさんは、高いお味噌と安いお味噌、どちらを購入しますか?また、生のお味噌と加工されたお味噌はどう違うの?という疑問を持ったことのある人もいるかもしれません。

 

学術界隈では、味噌の栄養価の高さと身体への影響がとても大きい事については、何度も証明されています。しかし、一般消費者までその情報がしっかり届いているかはわかりません。私は味噌の伝統食として受け継がれてきた歴史と、現代においての味噌の価値が適正ではないのでは?と常々感じています。

 

 

 

味噌は何が凄い?研究対象となるのはなぜ?

それは『酵素』というメカニズムについてははまだまだ解明されていないこと。にもかかわらず、『酵素』が病気に対して対応力があるというたくさんの研究結果があることです。『酵素』について、おおよそ2000種の酵素が存在していると言われており、名称が付けられているものは全体の10%ほどだと言われています。

 

人も酵素が無いと生きていけません。お肉を食べて栄養素に変えてくれるのも酵素が働いてくれるからなんですね。

 

味噌が出来ていく工程で、酵素は大豆、麹、塩に様々な化学変化を起こしながら混ざっていきます。人の身体でも、あらゆる生命活動のために、何千種という化学反応が起きて、何千種もの酵素が、昼夜休みなしで働き続けています。

 

手作り味噌

 

酵素が1分間に合成、あるいは分解する分子の数は100~1万、と言われ、中には4億もの新しい物質をつくり出す酵素もあるそうです。これだけ膨大な数の化学反応が、誤りもなく、パニックになることも故障することもなく、毎日毎日、当たり前のように起こっているんですね。そう考えると、暴飲暴食も少しは控えようかな・・・と思えたりもします。

 

こうした体内での酵素の働きと、味噌の中で起きている酵素の働きは基本的には同じです。発酵という現象は計算されている訳でもなく、必ず同じ物になるとも限りません。常に奇跡が起き続けていると思うと、味噌も、私達の身体のことも愛おしく思えてきますね。

 

 

 

酵素の分解で大豆が生まれ変わる

酵素の働きは分解をするといったシンプルなものです。分解して生まれた別の物質が、また別の物質と化学変化を起こして、新しい物が生まれる、これを繰り返しているのです。

 

味噌の原料である大豆も酵素によって分解され続けます。発酵によって大豆にアミノ酸やビタミン類が多量に生成され、栄養価はさらに優れたものなる、という変化があります。

 

生の大豆自体にはアミノ酸やビタミンといった栄養素はないと言われ、あるとしても極々微量だとされています。その中には生命を維持するために不可欠な必須アミノ酸8種類がすべて含まれています。

 

過去の記事にも書いておりますが、味噌は本当に栄養素バランスが整っています。

ビタミン群B1・B2・B6・B12・E・K・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ピオチン ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム、リン・鉄・亜鉛・銅・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン

髪と肌にも良いバランスの栄養素ですね。

 

味噌は塩分が多いんじゃない?と懸念されている方がいますが、そんな事はありません。脱水症状の予防にもとても活躍します。

 

 

 

味噌が消化吸収がされやすい理由

味噌の大部分を占める大豆。たんぱく質が非常に多くエネルギーも高いですが、普通の過熱調理だと消化吸収が悪いと言われています。それが酵素によって約30%がアミノ酸になり、炭水化物はブドウ糖になって消化吸収されやすくなり、味噌として摂取する大豆と、大豆単体で摂取するのでは吸収力も栄養素も異なるのです!

 

味噌になった時の大豆の栄養素は素晴らしいものになります。変換して新しい価値を生み出す、味噌はまさに宇宙です。

 

 

 

味噌の効用に関する研究や論文をご紹介

味噌を研究してきた機関は多岐に渡ります。

  1. みそはがんのリスクを下げる ※1日3杯以上のみそ汁で乳がんの発生率が40%減少(厚生労働省研究班 2003年)
  2. みそは生活習慣病のリスクを下げる ※みそは脳卒中、痴呆症、心臓疾患などの発症を低下させる(大妻女子大学・青木宏教授 1994年)
  3. みそは老化を防止 ※発酵によってみそに老化制御機能が生まれる(東京農業大学・小泉武夫教授 1995年)

 

 

 

世界でも注目されている発酵食

 

手作り味噌

 

日本の味噌の輸出総額を見てみましょう。 2016年 約2800万ドル(約30億円) 2017年 約2900万ドル(約31億円) 2018年 約3100万ドル(約33億円) 輸出先は米国が1位に始まり、台湾、中国、韓国、オーストラリアの輸出額順です。 米国(690万ドル)、台湾(240万ドル)、中国(140万ドル)と米国への輸出が圧倒的に多く、過去6年連続で数字を更新しています。

 

海外、特に米国でのオーガニックニーズが高まり続け、日本食のレストランも出店数が増えています。カナダでも納豆や味噌がとても重宝されているそうで、オーガニックスーパーなどで売上が伸び続けていると聞きます。

 

近年はアメリカで発酵茶・ KOMBUCHA 、ヨーグルト、キムチなどの発酵食品が、体調管理などに良いと研究が進んでいるようです。味噌や麹も注目されているのはとても頼もしい思いです。

 

海外の発酵食品ブームはまだまだ伸びていくと思います。逆に日本国内での味噌の出荷額は年々減少傾向にあり、伝統が価値をマンネリ化させてしまっている部分もあるのかもしれません。

 

日本国内での麹や味噌の価値が再度見直しされるような取り組みが進めば、体質改善ももっと簡単にシンプルになっていくのではないでしょうか。

味噌は手作りに限ります。

是非、味噌教室に積極的に行ってみてはいかがでしょうか。
それでは次回も宜しくお願い致します。


Global Trade Atlas更新状況

参照元: https://www.jetro.go.jp/db_corner/gta.html

 

 

 

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