【蕎麦打ちパフォーマー・岩品幸司】そうめんが美味しい季節にオススメ♪『麺つゆ』の作り方

【蕎麦打ちパフォーマー・岩品幸司】そうめんが美味しい季節にオススメ♪『麺つゆ』の作り方

こんにちは、蕎麦打ちパフォーマー・岩品幸司です。

蕎麦打ちパフォーマンス・蕎麦打ち教室を通じ、多くの方に蕎麦の歴史・文化を伝承していき、100年、200年と日本の蕎麦文化、ひいては料理・食文化が続いていけるよう精進して参ります。

 

前回は蕎麦屋の命『かえし』を作りましたが、その『かえし』を使って夏に美味しい、簡単な『そうめん』『ひやむぎ』の汁を作ります。自宅でよく使う鰹節顆粒出汁を使って簡単で美味しい麺つゆの紹介です。

 

 

 

『麺つゆ』の材料

 

材料(2〜3人分) 分量
500cc
鰹節顆粒出汁 小さじ1(5g)
(1)かえし 130cc
味醂 50cc
(2)かえし 50cc

 

 

『麺つゆ』の作り方

 

1.水500ccを火にかけ沸騰させる

 

2.鰹節顆粒出汁を加える

 

3.すぐに(1)かえしも加える

 

4.鍋の周りが白くなってきたら味醂を回し入れ火を消す

 

5.(2)かえしを最後に加える

 

 

 

作り方のポイント

そうめん、ひやむぎは氷水を張った器にもりますので、最後まで汁が薄まらずに食べるために最後に少量のかえしを加え蕎麦汁よりも濃い目に作ります。

 

 

 

 

関東と関西の蕎麦、うどんの汁の違い《後半》

前半では関西は昆布を使い、関東では昆布を使わないと言うよりか、関東(江戸)には昆布が入らなかった(無かった)というお話をしました。

 

はじめに、五味ってご存知ですか?

『甘味』『苦味』『塩味』『酸味』『辛味』が五味です。最近この中に『旨味』が加わって六味とも言われてます。外国のシェフはこの『旨味』を知りませんでした。日本料理の大流行によって外国のシェフに広まっていったと言われてます。その素材が昆布であり鰹節です。

 

では、蕎麦つゆ、うどんのお出汁の旨味ってなんでしょう?

昆布の旨味成分はグルタミン酸です。鰹節の旨味成分はイノシン酸です。この二つの旨味成分が合わさると更なる旨味になります。相乗効果です。

 

関西の出汁は昆布、鰹節で摂った旨味出汁

昆布が手に入らなかった関東の蕎麦つゆは何でグルタミン酸を摂ったのかというと、『濃口醤油』なんです。濃口醤油にはグルタミン酸が含まれてます。関東では鰹節のイノシン酸と濃口醤油のグルタミン酸で美味しい蕎麦つゆを作っています。今でも老舗の蕎麦屋は昆布を使ってないかと思います。(私の勤めていた蕎麦屋は使っていません)

 

もう一つ、関西は薄削り若しくは花鰹を使って短時間で香りの高い出汁を摂ります。関西は『かえし』の文化がなかったといわれてます。

関東の蕎麦屋の出汁は厚削りの鰹節を30分以上煮立て濃い出汁を摂ります。濃い出汁は濃口醤油に負けない為です。関東は1ヶ月以上寝かせた『かえし』を使います。ですから見た目は濃そうな蕎麦つゆですが、旨味たっぷりの蕎麦つゆなんです。

 

【関東】

  • イノシン酸・・・鰹節
  • グルタミン酸・・濃口醤油
  • 醤油・・・・・・濃口醤油

【関西】

  • イノシン酸・・・鰹節、あご出汁
  • グルタミン酸・・昆布
  • 醤油・・・・・・薄口醤油

 

刺身を食べる時に醤油をつけると美味しいのは、刺身の醤油皿で旨味の相乗効果が生まれているのかもしれません。

CONTACT

フードビジネスに関するお悩みは、お気軽にご相談ください。