濡羽色―水に濡れたカラスの羽のように、光沢があり、紫がかった黒色
このemotional なフレーズは、経済不透明な将来への不安に項垂れる毎日を、うしろ髪のように辷(すべ)らせてくれた。
私も仕事柄、出張が多かったが4月はもう20日以上も自宅にいる。
この先、どうやって生きていこうか?
この時代にしていくべきものはどんなものか?
人生を真剣に再考する時間になった。前期の利益に到達できるか不安な影を落とす、一寸先は闇。
「ほー、こりゃお先が真っ暗だわ…」と考えた時、この“暗闇度合い”を人に伝えるときの表現が気になって、「色のことば選び辞典」を開いてみた。
完全に読み残していた本の1つだ。
濡羽色は「黒髪の美しさを称えるとき」に使われることを知った。
なるほど、世も末な現況も同じである。
視点や表現が1つ違えば、将来の色は変わりそうだ。
だから、#Stay Homeの中で、やるべきことを実行している。
さて、#Stay Homeは、よく理解できるし、医療従事者のためにも、そうしたい。
でも2割減の給料でも年収4000万円の国家公務員の方々が、本当に私たち庶民の気持ちがわかるのでしょうか?
チョット頭に来たので、プリンを食べることにした。
皆さんも「#家にいよう」を遂行している中で、コロナを忘れられる一時は必要なのではないだろうか。
それでは、emotional tribeが全国から厳選した美味しいプリンを紹介しよう。
金糸雀色の気分になれますように。
今月は、【美味しいプリン】のある暮らし。
Not only information, but also emotion.
目次
世界遺産を商品名に。蒲公英色の『軍艦島プリン』
世界遺産になった長崎の軍艦島をイメージしたご当地グルメ商品が、こちら。
世界文化遺産の軍艦島(端島)という炭鉱の島が2015年に明治日本の産業革命遺産として世界遺産に登録されたことを機にプリンを開発した。
海底深くに眠る石炭層を黒い竹炭カラメルで表現。プリン本来の味を左右する主な食材には厳選した長崎県産の素材のみを使用している。
長崎県優良特産品に認定済み!
原材料は、酪農家直営の新鮮な長崎県産の「雲仙牛乳」を使用。乳牛に負担の少ない放し飼いもおこない、美味しくかつ新鮮な成分無調整牛乳のみが提供されている。
また、卵は、長崎県産の新鮮な「太陽卵」のみを使用。親鶏の餌には抗生物質を一切使わず、添加物も使用せず、栄養たっぷりの飼料で育っている。そして、甘味は長崎県内で採取した風味豊かで甘い蜂蜜100%を使用!
ここが、私の大、大、大のお気に入りポイントである。
プリンの甘味を蜂蜜で補うことにより、砂糖を極限まで減らし、健康や美容にも配慮した商品!!
2020年秋。監修した新『軍艦島プリン』が販売!
長崎由来の金平糖をヒントに小粒の竹炭糖を石炭の塊に見立て、これをトッピングすることで食感も変わり、あたかも石炭を食べているかのような感覚になる。
とろみのある濃厚で滑らかなプリンの食感は海を、喫食時に混ぜることで浮き上がるカラメル(石炭層)が、まさに炭鉱の島「軍艦島」をシンボル表現した逸品である。
2020年秋には、ギフト用の軍艦島プリンが登場する。包装の課題解決をして、商品パッケージ、フライヤーの文言、商品構成などをアドバイスさせていただいた。
完成したら、また是非ともご紹介をしたい。また、長崎に行った際は、宜しくお願い致します!
雌黄が美しい『菓匠華月のうずらプリン』
うずらプリンは、菓匠華月の登録商標。
日本一の生産量を誇る、愛知県豊橋のうずら卵を使用した、このプリンは、もはや豊橋のシンボルとも言えるのではないか。甘さが控えめでいて、卵のコクはしっかりと前に出る。鶏卵に比べて味が濃厚になるのは、鶉(ウズラ)の個性ならではだ。
万葉集にも登場する「鶉(うずら)」。キジ科の渡り鳥であるうずらは、鳴き声が御吉兆(ゴキッチョー)と聞こえるために、縁起がよくて戦国武将には愛されたという。
野生のうずらは年間に7~12個程度の卵を生むトリだが、研究・改良されて、現在は年間220~230個以上の産卵能力をもつようになる家禽へと成長。ここで、ようやくプリンがつくれる量になりそうだ。
うずら卵には鶏卵よりビタミンや鉄分が豊富。
貧血予防・精神安定効果が期待されているビタミンB12がは、5.2倍も含まれる(ちなみに鉄分は1.5倍)。
さて、愛知県は、実は農業産出額が非常に高い地域だった。うずら卵の生産も全国シェアの約70%を占めている。
プリンには、豊橋市・田原市・新城市産を指定して使用するのも納得だ。
しかし、うずら卵の生産量は全体的には低下している。菓匠華月は、今日も、豊橋のうずら卵農家と共存をしながら、おいしさを届けている。
青白橡の「うずらプリン 抹茶」が素晴らしい
抹茶は、西尾市産を指定。牛乳は、東三河の酪農メーカーにこだわった、このプリンが私のお気に入り。
昭和45年、実家のパーラーが販売していたプリンをレシピ・容器を見直して全国的に通信販売できるようにリバイバルしたのが、平成20年。
鶏卵と違って、うずら卵は生クリームの脂肪分と分離しやすいのが特徴だ。
この会社も、生クリームの脂肪分が分離して上部に残ってしまったそうで、配合と温度を見直して、解決して時代を超えて出来上がったのが、この「うずらプリン」だ。
『第26回 全国菓子大博覧会・広島』で全菓博栄誉大賞を受賞するなど、輝かしい受賞をおさめている。唯一無二の味わいだ。
濃厚な雄黄が光る、『お昼ねプリン』
こちらは、国内最大級のお菓子のテーマパーク池袋の「東京スイーツ共和国」と神戸市の「神戸スイーツハーバー」で開催されたの「プリンの殿堂2006」にて人気投票の第1位を獲得した商品。
十勝や赤井川、函館など、様々な道内地域の原料を取り寄せては試作を重ね、道内産素材が最大限活きるレシピに仕立てたそうだ。濃厚でクリーミー。
正直いうと、美味しくて、1つ食べると止まらなくなるので、注意。多めに一気に買いましょう。
卵が美味しい!玉子色が美しい「あかがらプリン」
生産から加工・販売までを一貫体制している、半澤鶏卵の卵加工品の1つが、この「あかがらプリン」である。
生卵の生産・加工・販売までを一貫体制で行っている鶏卵メーカーならではの、美味しさがある。
プランナーで3回ほどご支援で山形にお邪魔させていただいた。
エサへのこだわりは、独自配合、おいしい卵を注文したいときは、半澤鶏卵から取り寄せさせていただく。
このプリンも、自慢の純国産鶏『もみじ』の卵黄100%使用しており、卵がプリンにとって重要な要素であることを改めて感じさせてくれる。
空間が可愛い!直営カフェ「いではこっこ」!
カラメルは、本来お水とグラニュー糖のみで作られるが、直営店「いではこっこ」では砂糖と蜂蜜を煮詰めて、さらに生クリームと混ぜ合わせた自家製のキャラメルづくりをしている。
ハチミツは、山形県上山市の農園に限定して作られた”さくらんぼの蜂蜜”を使用。この贅沢さもUSPである。
直営店「いではこっこ」の椅子が目玉焼き!テーブルも目玉焼き!
㈱サニーサイドアップの社員の皆さん、コロナが落ち着いたら、ここで研修旅行どうでしょうか?(笑)
編集後記
読者の皆さんは「じっけった」という、遊びをご存知だろうか?
「じゃんけんぽい!」の掛け声が、「じっけった」に変わった、じゃんけんから派生した遊び。
「グリンピース」と呼ぶ人もいる。
私は、この遊びの現役プレーヤーだったのは初等科1~2年生の頃。登下校中に、相手を変えて連戦を繰り返していた。
コロナウイルス感染症が蔓延する前、ランドセルを背負った子ども2名とマンション内ですれ違った際、その2人は「ぐりんぐりん、ちょりん」と、じっけったをしていた。衝撃を受けた。
2018年、べネッセコーポレーションが調べた「小学生のなりたい職業ランキング」には、Youtuberが4位に入るほどのSNS・5Gネイティブ世代にも、この古典的な「じっけった」が存続していて、ちょっと嬉しかった。
私が小学生の頃、10歳上の先輩に「じっけった、やろうよ」と誘ったら、「あぁ、軍艦じゃんけんね」と言われた。グーは「軍艦」、チョキは「沈没」、パーは「ハワイ」で、戦争中に始まった遊びだということを聞いた。
40代のおじさんと、30歳を過ぎたおじさんの私も、この遊びなら、今すぐにでも小学生と一緒にできる。そんな遊びを「軍艦島ぷりん」の記事を書いていて思い出した。
「じっけった」は、いつまでも、色褪せることがないようだ。
皆さまも、素直な好きを大切に。
井上嘉文
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