【レポート】DiscoveryNight2022-FUKUSHIMA-@Piatto Suzuki/腰果P

【レポート】DiscoveryNight2022-FUKUSHIMA-@Piatto Suzuki/腰果P

グルテンフリーとは、食の選択肢である。

 

国際線の機内にて「Beef or Chicken?」とCAさんに聞かれて牛肉を頼んだとする。
だからといって、鶏肉が苦手なわけではない。そう、あくまで選択だ。

食事は、そのときの気分に大いに左右されるものである。
食の選択とは、自分の置かれた環境によって変容するものだ。

 

しかし、特定の食習慣は、なぜかネガティブに捉われてしまう。
ビーガン、プラントベースフード、グルテンフリー。
日本では、思想と付随しているマイノリティーな食であるという誤認すらある。

 

しかし、どうだろう。

 

アイドルの夢を掴むオーディション…の前夜。
逃してはいけない大切な商談コンペ…の前夜。
気になるあの子に想いを伝える…決戦前夜。

勝負どきに、人は、何を食べるかを無意識に選ぶ。
毎日が最後の晩餐とは大袈裟かもしれないが、
明日のカラダは、今日の【食の選択】でできている。
それを私たちは、暗黙の了解で知っているのだ。

 

そんなときに、グルテンフリーという選択肢が身近にあったなら…。
そんなときに、自分が好みの和牛を日ごろから選べたなら…。

 

小麦で急激な血糖値上昇を防ぎ、顔もむくまず、大切な日の前夜は
和牛とグルテンフリー麺、たっぷりの野菜を食べソバーキュリオスをするかもしれない。

そして、次の日はおもいっきりジェノベーゼパスタを食べるかもしれない。
つまり、グルテンフリーとは小麦を否定することではない。
食事の選択なのである。


「ハレの日」でなく「ケの日」に和牛を食べること。
グルテンフリーの麺をすする日常があたり前にあること。
そんな日々が、もう目の前の近い未来にあるように感じた一夜だった。

 

“Emotional Table -Discovery Night 2022- ”をレポートする。
福島県のグルテンフリー米麺の「う米めん」と福島県の酵母和牛のマリアージュを楽しめるイベントが開催されており、大いに盛り上がっていた。

 

 

そもそも、グルテンフリーの『う米めん』とは?

 

アルファ電子株式会社さまがつくる、福島県のグルテンフリーブランド米麺の「う米めん」。

ものづくりの会社として1969年に設立。その中の新規事業で、「食卓に変わらない美味しさを届けたい」という想いを込めてグルテンフリーの米麺を製造販売することになった。「変わらない価値」の良い製品を作りたいという想いと、福島県への地域貢献をすることが目的にあった。

そこで、日本人の主食である、お米を使って製造する”う米めん”に出会った。食卓に変わらない美味しさを届けている。

 

 

福島県から駆けつけて『う米めん』を来場者にプレゼンする樽川専務

 

“Emotional Table -Discovery Night 2022- ”は、食のイベントとして2018年から開催されている。首都圏のとあるイベントプランナーが、シェフと生産者を繋ぐイベントとして開催しているようだ。事前決済制のイベントページには、コンセプトとして、下記が掲げられていた。

 

地方にはたくさんの素敵な食材が眠っています。
しかし、それらを発見する機会は、日常の生活の中で多いものではありません。
そのため、レストランにてシェフによる料理を通じて、新しい食の可能性や、人との出会い、
コミュニケーションを生みだす企画が『Emotional Table』です。

 

そして、今回の主役は福島県にて増粘剤や食品添加物を一切使わずに製造されたグルテンフリーの米麺『う米めん』と、酵母発酵をさせて大地の恵みを存分に受けて育った黒毛和牛の『酵母和牛』である。

 

何よりも素晴らしい点は、『う米めん』の原材料にある。秀逸だ。

シンプルに、米粉とデンプンだけでできている。つまり、グルテンフリーの麺にありがちがな食品添加物である【増粘剤】や【乳化剤】は 一切使用していないのだ。原材料名:米粉(福島県産)、玄米粉(福島県産)、でん粉(国産) 賞味期限は、製造日より6カ月あるのだが、乾麺でなくて湯で時間が短いことも嬉しいポイントである。

 

 

一夜限りのディナーを提供!会場は…あの名店。

 

そんな素敵な食材たちを調理するのは、この名店。14年連続でミシュランの星を獲得した、麻布十番の代表格として名高い高級イタリア料理店『ピアットスズキ』さまだ。
TBS系列『ラヴィット』でもお馴染みの、イタリアン業界で著名なオーナーシェフの鈴木弥平氏が腕をふるう。この日は、6階のワンフロアが貸切されており、「一夜限り」のメニューで、スペシャルディナーが提供された。

 

当日のイベントでは、白米麺を冷製パスタにアレンジ

 

ホタテ貝を始めとする魚介とトマトをマリネした冷製パスタ。まだ、この日は残暑が厳しく、晩夏らしい一品。

茹で時間もアルデンテの着想がない米粉麵なのにもかかわらず、さすがはピアットスズキさん。完璧な歯ごたえに仕上がっており、魚介のソースと相性抜群。

シンプルに美味しくて、周りの人たちからもかなりの好評。

 

酵母和牛のラグーソース×う米めん【玄米】

 

こちらは、う米めんの玄米麺を使った1品。

今回の料理コースはプリモピアットのパスタを2品用意していて、「う米めん」を主役に立たせています。

このラグーソースはこれから紹介する酵母和牛のすね肉を使っている。福島県で頑張る、2企業のコラボレーションが

1皿(プリモ)の中で見事に表現されていた!

 

 

酵母和牛とは?

 

あだたら高原酵母牛は、昭和57年に設立した國分農場有限会社(以下、國分農場と称する)のブランド和牛である。
國分農場は、日本古来からある発酵、熟成の技術を用いており、糞尿の堆肥化を実践されている。結構、早い段階でSDGsへの取り組みをされており、食品副産物(エコフィード)の飼料化を行い、酵母和牛を育てている。

1頭の和牛は、このように吊るされて等級が決まっていく。料理イベントに提供される肉は、株式会社ビーフふくしまの景山さんが選んでくれたもの。大変美味しく、確実な目利きの力があった。

 

 

酵母和牛のオンラインショップが、今後は展開予定

 

現在、この赤身・サシの美しい肉たちは、ビーフふくしまのオンラインショップで注文が可能だ。

ラインナップが豊富であり、さっと焼くだけで十二分に甘くて、おいしい。

 

 

しゃぶしゃぶ用のお肉は、すきやきにも使える便利なスライス。

薄切りされているので火の通りがあっという間である。

また、酵母和牛はビーフふくしまさんの特殊な冷凍技術によって鮮度とおいしさを保っている。

おいしく解凍するコツも、動画で公開中であるので、興味のある方は、さきほどの動画を覗いてほしい。

 

 

牛モモのすき焼きは、脂が苦手な方には最高。

引き締まったお肉と赤身のおいしさ、インパクトを存分に味わえるだろう

さっと塩・胡椒。そしてスパイスを散りばめてステーキなどがシンプルで美味しい。

 

 

伝えるべき点は【軽やかな良質な脂】

和牛が、苦手な方は少ないが、量が食べられない方は年を重ねるごとに増えていく。

その原因の1つは、脂である。

脂っぽさが口に残ると、料理を楽しみたい気持ちと裏腹に胃袋がSTOPをかけてしまう。
しかし、この酵母和牛は、脂が軽いのだ。
現地の料理人さんからも同じような声が聞こえた。和牛の中でも旨味があるが、脂が軽い。

これは、大変ありがたいことであり、酵母和牛の特質である。

 

 

モモステーキこ小分けで200g包装だから便利!

 

モモのステーキは、シンプルにこのまま味付けをして焼くのが一番だろう

おいしい和牛の使い方は、なんといってもシンプルisベストだということをイベントでも証明されている。

 

 

小鉢の1品を「酵母和牛」にすることで料理の彩りが増す

 

 

ほうれん草、みじん切りの生姜、エリンギを牛から出る油のみで炒めた温菜。

ご家庭でも、酵母和牛のモモ肉をサッと炙るだけで、ワンランク食卓が明るくなる。

その抜群な融点の低い溶けるような油と赤身の絶妙なバランスを感じ取れるだろう。

和牛の融点の低さは、人に喜びを与えるものだ。酵母和牛は、赤身とサシのバランスがよい。

 

 

酵母和牛のブレザオラ

 

さて、お店のスペシャルコースに話を戻そう。コースには酵母和牛が、目白押しであった。こちらは、「酵母和牛のブレザオラ」。

7種類くらいのスパイスを散りばめて、コーティングしたお肉を4日間冷蔵で寝かせた料理。

高級な牛生ハムのような食感で、とろけるような薄切り牛肉は、グランドメニューでも供される代物だ。

 

 

酵母和牛のシンタマロースト

 

2種類のソースで。左はマデラワインのソース

粗びきの大粒の黒コショウと岩塩でいただく、シンプルなシンタマロースト

希少部位であり、赤身好きな方にはたまらない部位である。

じゃがいもをパリッと焼き上げた付け合わせと一緒にいただいた。

 

生産者も、来場者も元気になれる、1日でした。ご馳走様でした。

 

カシューP

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