【WAGYUMAFIAの総料理長、永山俊志シェフが伝授】 家庭で美味しいステーキを焼く方法!

【WAGYUMAFIAの総料理長、永山俊志シェフが伝授】 家庭で美味しいステーキを焼く方法!

皆さま、こんにちは。WAGYUシェフの永山俊志です。

 

早速ですが、皆さんお肉食べてますか??

 

私は仕事柄、お客様からよく『どうすれば家でもこんな風にうまく焼けますか?』という質問をよく受けます。

 

今回は、ご家庭でも上手に焼くステーキの焼き方をお教えします。

 

と言っても難しいことはなく、タンパク質の変性のメカニズムが分かればとても簡単なんです。

 

さらに、ステーキソースや付け合わせのレシピもご紹介しています。

ぜひご家庭でお試しください!

 

 

 

【ステーキの焼き方のコツ①】温度に気を付ける

肉や魚のタンパク質は加熱することで凝固し、細胞が壊れて中の水分(肉汁)が流れでていきます。

 

分かりやすくいうと、『火を入れすぎると水分が失われ固くなる』ということです。

 

タンパク質の熱変性の温度帯は、概ね45℃〜58℃で行われます。

この温度帯で火を通してあげることが、上手に焼くポイントになります。

 

ご存知だと思いますが、熱(温度)は高い方から低い方に移っていきます。

 

フライパンと接している肉の表面は熱くなっており、その熱が肉の中心部に向かって伝わっていきます。

 

 

 

【ステーキの焼き方のコツ②】肉の厚さによって焼き方を変える

よく色々なところで言われている「肉を常温に戻す」というのは、表面の熱を効率よく中心部に伝えるための準備ということです。

 

ですので、どんなに常温に戻したとしても肉の厚みがある場合は、

  • 低温で時間をかけて加熱する
  • 高温で加熱→休ませる→高温で加熱→休ませる

といったことを何度か繰り返す必要があります。

 

逆に厚みがない薄い肉の場合は表面の熱が伝わりすぎて、中までしっかり火が通ってしまうこともあります。

 

今回ご紹介する焼き方は、約1.5cm〜2cmの厚みの肉の場合には有効です。

 

また、赤身と霜降りでは火の通り方が違います。

霜降りの方が脂質がある分、熱伝導率は良くなっています。

 

ということで、堅い話はここまで!早速調理に入っていきましょう!

 

 

 

用意するもの

ステーキ調理に必要な材料一式の様子

 

用意するもの
外国産牛肩ロース
牛脂(すき焼き用のアレです)
ニンニク(苦手な方はなくても大丈夫!)
塩・胡椒
チューブワサビ
お好みの野菜(私は玉ねぎが大好きなので多め!)
自家製ステーキソース
ペコペコのお腹(空腹は最高の調味料!)

 


今回お肉を購入したのはここ。
皆さま、一度はこの黄色の看板を見かけたことがあるのではないでしょうか?

 

スーパー、肉ハナマサの外観の様子

 

 

選んだお肉は、焼くのが特に難しいと聞く赤身のお肉

パックに入った赤み肉の様子

 

 

 

下準備

まずは下準備です。

最初にお肉の筋切りをして、その後常温に戻します。

 

下準備①筋切り

お肉には必ずといっていいほど筋があります。(一部、ヒレの部位によっては筋の無いところもあります。)

 

まずは、この筋を切ってあげましょう(黄色の線が筋です)

 

肉の筋を黄色いラインで引いた様子

 

この筋切りをすることで、焼いた際に肉が縮んだり、反り返ったりすることを防ぐことができます。

表と裏から包丁を立ててザクザクと突き刺します。

 

 

 

下準備②常温に戻す

筋切りが終わったら胡椒をして、このまま30分ほど放置します。
これが常温に戻すという作業です。

 

筋切りした後の赤み肉の様子

※塩は浸透圧によって細胞内の水分を外に出す作用があります。

 

この浸透圧によって水分が出る際に旨味成分も一緒に出てしまいますので、この段階では胡椒のみ!

 

 

 

ステーキソースのレシピ

 

ステーキソースの材料

 

ステーキを下処理している間に、ステーキソースを作りましょう。

作りやすい分量になっています。たくさん作って肉活しましょう!

 

材料 分量
玉ねぎ中サイズ 1個
ニンニク 2片
酒(料理酒は味を加えているものが多いので、安いパックの日本酒をお使いください) 250cc
赤ワイン(こちらも安いもので十分!) 100cc
醤油 250cc
60cc
砂糖(甘めが好きな方は増やしてください) 35g
蜂蜜 10g

 

 

 

ステーキソースの作り方

1.玉ねぎ、ニンニクは摺り下ろします。フードプロセッサーをお持ちの方はフードプロセッサーで!

 

2.酒と赤ワインをフライパンに入れて一煮立ち、アルコールを飛ばします。

 

3.アルコールが飛んだら、醤油、酢、砂糖、蜂蜜を加え、もう一度沸いたらすり下ろした玉ねぎとニンニクを加えます。

 

4.さらにもう一度沸いたら(吹きこぼれ注意!)火を極小にして5分、火を止めたら清潔な容器に移しておきます。

 

ステーキソースが完成した様子

 

 

 

付け合わせのレシピ

 

付け合わせのおすすめ食材

野菜がカットされている様子

 

 

ステーキに添える野菜も、ステーキの下処理の間に用意します。

 

付け合わせの食材には、

  • コーン
  • ブロッコリー
  • 玉ねぎ
  • 人参
  • インゲン
  • アスパラ
  • プチトマト

など、お好きなものをご用意ください。

 

今回はオニオンステーキとアスパラ、マッシュポテト、プチトマトを用意しました。

 

 

 

付け合わせの作り方

肉が常温に戻ったら、いよいよ焼きます!が、その前に付け合わせの野菜の処理をします。

 

1.フライパンに牛脂を溶かし、ニンニクを入れます。
※この際、温度が高すぎるとニンニクがカリカリになる前に周りが焦げてしまいます。低温でじっくりとニンニクの水分を飛ばしてあげましょう!

 

2.ニンニクを揚げてる時に、一緒に玉ねぎも焼きます。

 

ニンニクと玉ねぎをフライパンで炒めている様子

 

 

3.出来上がったら別皿に取り上げておきます。

 

ニンニクと玉ねぎに焼き色が付いた様子

 

こちらで完成です。

次は、ようやくお肉を焼いていきます!

 

 

 

ステーキの焼き方

1.肉の片面に塩をし、フライパンの温度は50℃くらいを意識して火を弱めておきます。
※フライパンの温度が上がりすぎているときは少し冷ましてからお肉を焼き始めてください。

 

これから焼くステーキの様子

 

 

2.塩をした面を下にしてフライパンに投下!
※焼けているのかどうかわからない状態ですが、この状態が重要です。
ここで、上面にも塩をします。

 

 

3.約1分30秒ほど焼きひっくり返します。肉の表面は白っぽくなっていますが、まだ焼き目はついていない状態です。
反対側も1分30秒ほど焼いたら再びひっくり返します。
両面白っぽくなりましたが、まだまだ中は生ですので、さらに1分30秒ずつ両面を焼きます。

 

ステーキ肉の表面に焼き色が付いた様子

 

 

4.この時点で中はレアな状態です。今回はミディアムを目指すので少し休ませ、余熱で火を入れます。

 

5.フライパンの火を強火にしアスパラを投入!火が通ったらお皿に盛り付けておきます。

 

 

6.油が加熱され煙が出てきたら肉を戻します。中まで火が通っているので、両面に焼き色がついたら完成です!

 

ステーキ肉の両面に焼き色が付いた様子

 

 

 

仕上げ・盛り付け

先ほど取り上げた玉ねぎを、再びフライパンに戻します。

そしてステーキソースを適量入れます。

 

玉ねぎをステーキソースの入ったフライパンで炒めている様子

 

ソースが玉ねぎに絡んだらお皿へ盛り付けます。

 

お肉はカットせずにフォークとナイフを用意してもいいですし、カットしてお箸でもオッケーです!

今回は断面をお見せするためにカットしました。

 

ステーキ盛り合わせの完成した様子

 

さすがの400g!なかなかのボリュームです。

 

ステーキ肉のうまみが際立つ様子

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

もう少しレアな状態がよければ、焼く時間を短くするだけです。

あくまでも調整は温度ではなく、時間です。

 

ぜひご家庭で挑戦してみてください!!

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