グルテンフリーで“年越しそば”を実現できる店。/腰果P

グルテンフリーで“年越しそば”を実現できる店。/腰果P

都内の蕎麦屋は、2:8(にはち)が圧倒的に多い(小麦が2割、蕎麦が8割で練っている)。

しかし、私は「十割蕎麦」を置いている蕎麦屋が好みだ。なぜなら、吾輩のようなグルテンフリーライフ(小麦を摂らない生活)を送っている者にとって、蕎麦屋では、「ソバ」という素材を食べにきているからだ。
ただ、こういう生活をすると、「年越しそば」の実現が難しくなる。

 

蕎麦を食べてなかろうと、紅白歌合戦は躊躇なく始まる。
蕎麦を食べてなかろうと、ジャニーズカウントダウンで新しい年を迎えるルーティーン。
蕎麦を食べてなかろうと、平等に明日はやってきて、年は越せるものである。

 

でも、とうとう自分に合う蕎麦屋を見つけたのだ。
今年は数年ぶりに、私も一般の日本人と同じような風習を辿った。

 

安政三年の創業より一六〇有余年の歴史

吉田家

腰果P:安政三年に蕎麦処として、鮫洲に暖簾を掲げたのが、「そば会席 立会川 吉田家」。
当店は、坂本龍馬や山岡鉄舟など、明治維新に活躍された人々からもご贔屓に預かっていたそうだ。

道理で、この宿場町に似合うわけだ。旧東海道に面しており、旅人がよく来たことを店内が物語る。

東海道五十三次一覧

腰果P:著名人も手打ち蕎麦に舌鼓を打ったらしい。
伝統の味と趣きを大切に守る名店は、新時代を迎えてもなお色褪せず、グルテンフリーという新しい食文化すらを優しく迎えてくれている。

 

蕎麦オンリーの十割蕎麦は、色が素敵。

とろろせいろの様子

腰果P:蕎麦がやってきた。師走の蕎麦である「ずわい蟹のかき玉そば」は来年に回すことにして、本日はシンプルな「とろろせいろ」を注文した。

食材へのこだわりも、素晴らしい。鰹節は、出汁を引く寸前で削る。蕎麦は、群馬県赤城山のそばの実を使用。農林水産大臣賞を受賞したこともあるそうだ。自家製粉として、挽きたて、打ちたて、茹でたての手打ち十割蕎麦にして提供される。

 

十割蕎麦だけに許される“アルカリ性食品”の紋所

十勝蕎麦の様子

腰果P:さて、蕎麦は完全なアルカリ性食品。だからマクロヴィオティックの世界でも許容されている食材である。薬膳でいうと、消化器官内にたまった“未消化”を解消する効果があると言われている。

冒頭の蕎麦屋が2:8(にはち)を選ぶ理由は、「おいしさのため」という店主もいるが、吾輩の見方はナナメである。小麦を入れる理由はシンプルで、“手間の削減”である。
「十割蕎麦」はグルテンが入らないから、麺が切れやすいので手間がかかる。長く、美しく、コシのある蕎麦をつくるのに、工夫がいる。茹でる時間の調整も異なる。

そして、ソバは、すこぶる傷みが早いデリケートな食材である。
だから、市販で蕎麦100%の「十割蕎麦」は、流通がほとんどされていない。流通したとして、冷凍であるのはそのためだ。まぁ、十割蕎麦は手打ち仕立てを食べるのが、最も美味しい。

 

編集後記

吉田家外観の様子

ランチタイムは行列ができている。何も、師走が理由ではない。ランチは予約ができないので、このような光景は日常茶飯事である。そのため、来店は11:00~11:30の間がベターである。

庭園と錦鯉の泳ぐ姿を眺めながらランチはいかがだろうか?
来年も、日本人らしく年越しをしたいときに来店します。

【店情報】
そば会席 立会川 吉田家
東京都品川区東大井2-15-13
京急本線「立会川駅」から徒歩6分

腰果P

※取材依頼・問い合わせは、GGFまでお問い合わせください。

※料理(客単価)10,000円以上~の飲食店のみ、取材を引受けさせていただいております。

 

 

 

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